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貧困の光景 (新潮文庫)
 
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貧困の光景 (新潮文庫) [文庫]

曽野 綾子
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

アフリカでは、子供に対するエイズ検査は行わないほうが良い。HIVがプラスになると、親はもうその子にミルクを与えない。どうせ死ぬ運命の子供を養うより、少しでも生きる可能性のある子に食べさせないと、一人の子も残らないことになるのだ。長年世界の最貧国を訪れてその実態を見続けてきた著者が、年収の差で格差を計るような“豊かな”現代日本人に語る、凄まじい貧困の真実。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

曽野 綾子
東京生れ。1954(昭和29)年聖心女子大学英文科卒業。同年発表の「遠来の客たち」が芥川賞候補となる。’79年ローマ法王よりヴァチカン有功十字勲章を受ける。’93(平成5)年日本藝術院賞・恩賜賞受賞。’95年12月から2005年6月まで日本財団会長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 文庫: 254ページ
  • 出版社: 新潮社 (2009/8/28)
  • ISBN-10: 4101146446
  • ISBN-13: 978-4101146447
  • 発売日: 2009/8/28
  • 商品の寸法: 14.8 x 10.6 x 1.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 3.6  レビューをすべて見る (12件のカスタマーレビュー)
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9 人中、7人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 江口哲学 トップ500レビュアー VINE™ メンバー
形式:文庫|Amazonが確認した購入
本書が扱う貧困とはアフリカを主とした途上国のもので、日本を始めとした先進国の貧困とは次元の異なるものである。前者と後者を同じ言葉で括るのは無理があると思うので、それに相応しい新たな言葉が欲しいところである。

アフリカの貧困と言うのは、日本に住んでいる限り想像できない凄まじいもので、その実情を知るだけでも本書を読む価値がある。さらに、先進国的見地から資金や技術、人材などをいくら注ぎ込んだところでアフリカから貧困はなくならないと言うこともわかってくる。私は本書を読み、アフリカの貧困は、そこに住む人たちの思考パターンに起因していると思うようになったので、著者らの行っている人道的援助にも疑問が湧いてきた次第である。彼らの思考パターンを変える権利を先進国側が持っているのか、当事者にその意思があるのかと言ったことについて、本書は触れていない。

自身の作った海外邦人宣教者活動援助後援会が資金援助した世界各地へ、監査と言う任務であるにしても、様々な困難を乗り越えて実際に足を運んだ著者には素直に敬意を表したい。
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50 人中、36人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By dejima2001 VINE™ メンバー
形式:単行本
日本財団やカトリック系NPOで世界中の貧困を見て、
そして援助に携わってきた曽野氏が、
貧困とは何か、そこでは何が問題なのかを問う。

冒頭、著者は貧困についてこう定義する。
「貧困とは、その日、食べるものがない状態」
その意味で、日本には世界的なレベルでの貧困な人はいないという。
それを聞いてオヤと思う人もいるだろうが、
本書を読み進んでいけば、その意味もわかると思う。
日本はまだ、努力と才能次第で現状から抜け出すことができる社会であろう。
そんな一見当たり前に思えることすら、ほとんど不可能な国々がある。

子供が学校に行こうにも、学校がない。
学校があっても遠すぎて交通手段もない。
幸運にも学校が近くにあっても、
自ら食い扶持を稼がねばならず、行けない。
そこで給食を出す学校をつくることから著者たちのNPOは始める。

しかし、そのための援助を現地に送ることの困難さが私の想像以上だった。
著者が資金を、現地の信頼できる人間のもとまで運んで直接手渡し、
しかもそのことは、他の人には秘密であったというくだりは、
援助の難しさを感じさせる。
そして自分が関わった援助は、その成果を確かめに行くという。
そこは性悪説に基づく現実論の世界である。

人を助けるために、その人を信用してはならないという、
余りにも冷徹な現実主義が、本書で語られる貧困の根深さを語る。
このレビューは参考になりましたか?
39 人中、28人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By golli
形式:単行本
絶対的貧困の光景を強烈に理解する上では良書。
ただし筆者のメッセージはどうも日本との比較らしい。そして残念ながら日本に対する視点があまりにステレオタイプなものに留まっている。
“日本人は知らない。でも私は見た・知っている”という主張が随所にあり、正直いって鼻につく。
ピークはP175“社民党が小泉首相に格差が助長されていると詰め寄る。凄まじいアフリカの格差社会を知らないからこういう質問をして平気なのだ”
“そういう人は、電気のない干ばつのアフリカ…生きてみたらどうか”
下を見てどうする。アフリカよりマシだから日本人は甘い・恵まれているというロジックはまったく以て意味をなさない。
個人的には「格差格差」と叫ぶ主張には同意できないが、筆者のような反論では一利もない(害もないかもしれないが)。
一般理論を知らず、現場のみを見て一般論化しているルポのレベルを超えられていない。

ただしやはり貧困を考えるうえでは良書。涙した章もたくさんある。
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