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貧困という監獄―グローバル化と刑罰国家の到来
 
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貧困という監獄―グローバル化と刑罰国家の到来 [単行本]

ロイック ヴァカン , 森 千香子 , 菊池 恵介
5つ星のうち 4.7  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
価格: ¥ 2,415 通常配送無料 詳細
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

福祉国家の解体と労働市場の規制緩和―「小さな政府」への転換は、増大する貧困層を管理する厳しい刑罰政策なしには成り立たない。変貌する現代国家の矛盾をブルデュー社会学の観点から鋭く問い直し、世界19ヶ国語に翻訳された注目の書。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

ヴァカン,ロイック
1960年フランス生まれ。現在カリフォルニア大学バークレー校社会学部教授、またパリのヨーロッパ社会学研究所(Centre de sociologie europ´eenne)研究員を兼任。学術誌Ethnography編集長も務める

森 千香子
1972年東京生まれ。現在、南山大学准教授。社会学専攻

菊池 恵介
1968年東京生まれ。現在、東京外国語大学ほか非常勤講師。哲学・社会思想史専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 単行本: 203ページ
  • 出版社: 新曜社 (2008/12/18)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4788511401
  • ISBN-13: 978-4788511408
  • 発売日: 2008/12/18
  • 商品の寸法: 19.2 x 13.6 x 2.4 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.7  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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形式:単行本
本書は、新自由主義の原理が浸透して国家の再編成が迫られた、EU統合後のヨーロッパの貧困問題を論じたものである。

本書は二部構成で、「貧しきは罰せよ!」という題した第一部は、至る所に見られる、貧困への厳しい眼差しが指摘される。貧困は救済の対象というより、社会不安の元凶であり、取締りの対象なのだ。

第二部では、EU統合に伴って進行する、ヨーロッパ各国の警察ネットワークの強化という現状が論じられる。これは、今日、ヨーロッパ各国における排外主義的な運動とイデオロギーの背景だという。EU加盟国出身者にとってはセキュリティと移動の自由の拡大を意味するEU統合と警察のグローバル化だが、EU加盟国以外の人間に対する眼差しは、却って厳しいものになっているというのである。

グローバル化の意義、功罪を検討する上で、必読の書であろう。
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2 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
 良書です。グローバリズム、ネオリベ、ネオコンに関して考える際の必読書です。秋葉で、オタク層が選択的に職質され、「ツールナイフ」所持などを理由に軽犯罪法で逮捕される日本の現状を考えると、日本も・・・と暗澹たる気持ちになります。
 数年前の日本社会学会では「ロイック=ヴァカン分科会」がありました。しかし、現段階では一般的な認知度は低いようです。日本でももう少し注目されても良い研究者だと思います。
 ヴァカンの指摘は以下のとおりです。
 新自由主義(新保守主義)と「監獄国家」とは一体である。そこでは、国家が「再配分」の分野から撤退する。貧困層、社会的周縁層への福祉は縮小される。彼らが人間としての尊厳を放棄し、劣悪な労働に身を投じない限り福祉は剥奪される。治安のため、彼らは「選択的」に警察・治安当局の監視のもとにおかれ、微罪であっても監獄に送られ、家族ともども一層の貧困を強いられ、公的扶助から排除される。監獄とハイバーゲットー(隔離・管理された貧民街)との往復が始まる。アメリカ黒人男性の四分の一が、一年以上の刑務所暮らしを経験している。
 「監獄国家」は、失業者を収監し、民間の監獄ビジネスの雇用を創出し、当初は失業率を引き下げる。しかし、収監歴のある人間は失業が常態化し、最終的には失業率を悪化させる。
 新自由主義者が唱える「治安の悪化」は虚構であり、プロパガンダである。選択的に貧困層・社会的周縁層を微罪で監獄送りにした「結果」である。
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15 人中、11人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 清高
形式:単行本
1.内容
アメリカで導入された、根拠のないゼロ・トレランス政策などの厳罰化は、国家の社会福祉などからの撤退と同時に起こったが、その結果、貧困層や移住者が刑罰を科され、更なる貧困が懸念されている(申し訳ないが、前科者を積極的に雇用しようという人はあまりいないだろう)。このようなアメリカの根拠のない厳罰化政策がヨーロッパに輸入され、主にリベラル左派がアメリカの政策に追随している。このような状況で、厳罰化の根拠のなさ(厳罰化すれば犯罪が減るわけじゃないし、厳罰化以前に犯罪率が減少したこともある)、貧困層などに厳しい社会になって、かえって社会情勢が悪化すること、これらは「文化的選択と政治的決定によるもの」(p158)だから、変えることができるということを、膨大な資料(私は未確認)に基づいて論じたものである。
2.評価
問題意識はおおむね妥当だと思うし、日本でも起こっているとされる厳罰化を批判的に見るために有益な本なので星5つレヴェルだが、財政問題は経済問題についての見解に疑問があり(財政赤字はどうでもいいのか?ネオリベ政策を採用しない方が経済にとってよかった根拠が示されていない、など)、重要なところだと思い、星1つ減らして、星4つとする。
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