中高生向けに書かれた本だろうが、大変勉強になった。わかりやすく、面白かった。
他の国では議会で決める予算は法律と考えられるのに対し、日本では予算と法律は別であると考えられていること。これは明治憲法下で、天皇の勅令が予算で変えられてしまうことを防ぐために、こういう形式をとったらしい。このことから日本の歳入予算は単なる見積りであること。たとえ歳入予算が成立しなくても、租税法が執行されること。
財政の原則は支出を決めてから歳入を決めるのが原則であること。
スウェーデンの中学教科書の例。
一つの公共サービスにつき、'@サービス提供を止める、'A他の公共サービスを切り捨てて続ける、'Bサービス提供を続けるが料金を徴収する、'C増税により全額財政負担でサービスを続ける、といった4つの選択肢で議論させるもの。
日本の財政の所得再配分機能はもともと大きなものではなかった。そのうえ労働市場への参加条件(育児や福祉サービス、再訓練、再教育サービス)が整備されていない今日、格差は増大している。OECDのレポートがこれを指摘している。
などなど。意外と基本的なことを知らなかったことに気づかされた。ジュニアに読ませておくだけではもったいない。是非とも大人が読む本である。