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負ける建築
 
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負ける建築 [単行本]

隈 研吾
5つ星のうち 3.0  レビューをすべて見る (5件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

出版社/著者からの内容紹介

都心に屹立する摩天楼,郊外に建ち並ぶ一戸建て住宅群….社会や生活の変化にも不動の位置を占め,周囲の環境を支配し続ける20世紀型の「勝つ建築」は,その強さゆえに人びとに疎まれている.建築は,もっと弱く,環境等の諸条件を受け入れる「負ける建築」でなければならない….気鋭の建築家が放つ,未来の建築論.

内容(「BOOK」データベースより)

都心に屹立する摩天楼、郊外に建ち並ぶ一戸建て住宅群…。流動する生活を強引に凍結して記念し、周囲の環境を圧倒する二〇世紀型の「勝つ建築」は、いまやその強さゆえに人びとに疎まれている。建築はもっと弱く、もっと柔らかいものになれないだろうか。さまざま外力を受け入れる「負ける建築」の途をさぐる、気鋭の建築家の手になる「受動性の建築論」。

登録情報

  • 単行本: 232ページ
  • 出版社: 岩波書店 (2004/3/25)
  • ISBN-10: 4000021591
  • ISBN-13: 978-4000021593
  • 発売日: 2004/3/25
  • 商品の寸法: 19 x 13 x 2.4 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 3.0  レビューをすべて見る (5件のカスタマーレビュー)
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形式:単行本
 コンクリートがやわらかい思想性の現れだなんて、まったく冗談のような現実である。さまざまな考え方を、型を通して流し込まれたコンクリートが柔軟に対応して表現してくれる。コンクリートはその丈夫さとは裏腹に、人々の考えを柔軟に受け入れることを可能にしたのである。そして昨今のリホームブームが象徴する、共に成長する感覚。一度建てたものは、変わらない暮らしを僕らに強いていると思われていた。しかし、人間が成長していくことと同じように、建築物も変わり続けてもいいのである。そういう暮らしとともに修正が可能であることに、人々は目覚めたのかもしれない。建築は、人の為に存在する道を選んでいるのである。

 今後の建築の未来を考えてそういう結論を導き出したわけだが、だからこそ同時に僕らが向かうべき未来の提示にもなっている。僕らはどこにいこうとしているのか。その思索の手助けとして、時には建築のことも考える。それは極めて的を得た思考方法になりそうである。負けることは、他の世界でも十分に取り入れて活用できる戦略である気がする。

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21 人中、10人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By chrono
形式:単行本
建築とは本来強いもの、周辺や自然環境に対して「勝ち」のイメージを持っているのは自明とも思えることであるが、この建築家はその状況の中で「負け」のイメージをもってこの本を書いたようだ。

隈研吾という人物はよくわからない。批判をしているようで、実はそうでなかったり、他の文章で言っていたことと矛盾していたり、特に自分の作品との矛盾が大きいような気がする。この本では自分の作品については一つも触れられていない。建築家の「言葉」は本来自分の作品を説明したり、設計プロセスや建築手法(建築論?)、その建築自体の存在意義のようなものを語るために自分に甘く書かれるものが多いが、そこからはその建築家の意思や思いが伝わってくる。また、その建築家の作品と照らし合わせたときに意味を持ったり、新たな発見があったりするものだが、この人の場合そんな「思想」のようなものが感じられないのだろうか?

割と興味を持った項目として「公・ブランド・私」というのがある。建築家というブランドに関するもので、安藤忠雄の例が紹介されている。建築ブームの中で公・オーソリティ(公共建築やエリート建築家?)と私・パーソナリティ(個人住宅やブティック)と建築家のブランド化やその戦略についてやや批判的に書かれている。

しかし現実は、著者である隈研吾も人気建築家として立派なブランドを形成しており、「隈ブランド」のファサードを次々と発表している。
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17 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By JBHHLW
形式:単行本
著者は20年ほど前にはポスト・モダン建築で有名だった人です。ポスト・モダンは過去の様式の意匠を取り出してきて、それをデフォルメしたりて、メイン・モチーフとして配列しなおしてデザインする手法です。
負ける建築と言って、環境に融合したデザインと言っても、やっていることは環境からデザイン・モチーフを拝借してそれをメイン・モチーフとしているわけですから、手法としてはポスト・モダンと同じです。土地の稜線を生かしたデザインと言っても、自然と一体化しているわけではありません。建築は人工的な構造物ですから、いくらカモフラージュしても自然と対立していることには変わりません。
となると、著者は過去においては過去の様式に負け、現在は自然の造形に負けていることになります。負けっぱなしですね。もっとも、負けるが勝ちっていうのもありますが・・・
とは言うものの、著者に限らず有名建築家の建物は好きです。なぜなら、個人的な思いなり考えが大きなスケールで具体化しているものはどんなものであれ、見る価値はあります。それが何を示しているかは、それぞれですが・・・
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