江戸時代の歴史物だとどうしても時の権力を握っていた徳川幕府若しくは
その統治システムの運営を担った武家社会にスポットを当てることが多く
市井の人々には焦点を当てた物は(時代小説は別にして)少ないと思われます。
その中で本書は副題にもある通り「あきんど(特に当時の市場を担った
大阪商人)」に焦点を当てた一冊です。
・大阪が、そして大阪商人が何故経済的な首都を担ったのか?
→元は秀吉のプランをそっくり使い回した
・幕府と大阪商人の関係
→当時の市場は想像以上に自由経済だった
→その過程で世界初の先物市場である堂島米取引所も出来た
→西洋に負けない、画期的な決済システムも自力で発案
・三大改革の功罪
→享保は一定の成果有。残り二つはいまいち、と。
・北前船の仕組み
→ただ荷物を運ぶだけではなく、船長自ら商売も行っていた
・江戸時代に於ける通貨制度の仕組み
・米の作付けから商品作物への移行
→一例を機内の木綿に求める
……等々、そこには教科書と時代劇でしか江戸時代を知らない読者の目を
覚ます数々のエピソードが。
当時の民衆社会を手軽に知ることが出来る一冊です。