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15 人中、13人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
助詞「は」だけについて書いた特異な文法書,
By 松下重悳 (東京都八王子市) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 象は鼻が長い―日本文法入門 (三上章著作集) (単行本)
助詞「は」だけで1冊の本になるということにまず驚く。次に、我々が学校で習った日本語文法よりも説得力のある文法論であるにも拘わらず、学界や教育現場から無視されていることに更に驚く。本書は半世紀前の出版だが、三上文法の代表作で、今もその輝きは衰えない。故筆者は東京帝大建築学科出身で長らく旧制中学校で数学を教え、後に新制高校と大学で教鞭を取った。学界とは距離のある「街の文法学者」だった。欧語文法に倣って、名詞に助詞「は」または「が」が付いて主語になるとした学界の日本語文法に異を唱え「主語廃止論」を展開した。その典型的な例文が本の表題だ。筆者は「は」以外の「が、の、に、を」などの助詞を格助詞とし、「が」は主格を形成する助詞としつつも、この主格は欧語における主語の重要さを文章の中で持ち得ず、代わりに係助詞「は」で「これについてこれから述べるぞ」という主題提示が日本語の中では欧語の主語に匹敵する重要性を持つとしている。 豊富な例文で満ちているが、その中から論理的結論を読み取るのにやや困難を感じる本だ。読み取ろうと努力する必要がある。三上文法が普及しない一因かも知れないと感じた。 日本語に興味を持つ人が、賛否は別としても一度は読まなければならない本だ。
30 人中、25人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
古くて新しい日本語文法,
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レビュー対象商品: 象は鼻が長い―日本文法入門 (三上章著作集) (単行本)
「は」という助詞があれば、それは主語である。そのように思っている人は決して少なくない。 (本書を読もうという人は必ずしもそうではないと思うが。) 本書では、「て・に・を・は」という助詞の中で「は」をクローズアップし、 「は」が「て・に・を・の」などを代行することを“象は鼻が長い”に 代表されるような豊富な例文で解説する。 また、「は」は「。(句点)」を越えても有効に機能して、主題を提示し 続けるなども説明、その影響力についても言及し、その特殊性を示している。 日本語は、英語などのように主述関係で考えても、必ずしも十分に説明し きれない。しかし、その考え方に固執する学者が多い中、それに対して 革新的な考え方の提示をしている本書である。 本書が出版されて、すでに50年近い年月が過ぎているが、本書に示される 考え方はどれほど浸透しているのだろうか? もしくは、まっとうな反論などがなされているのだろうか? その答えを私は知らないが、日本の言語学者たちが権威や既成概念にとらわれ 続けているのだとすれば、非常に残念なことである。
1 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
この名著が切れているとは!,
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レビュー対象商品: 象は鼻が長い [LegacyTitleID: 12247915]
この名著が切れているとは嘆かわしい!「は」主題説によって本質的な日本語論を展開し、日本語論争を巻き起こした、こういう古典とも言える本は常に手に入る状態であってほしい。
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