豆腐本の第2弾。全体の雰囲気は『ふりだし』と同じ。
ノンビリ、ほんわか、妖怪(人間)喜劇。
達磨と小僧のコンニャク問答に新たな仲間が加わって、そこに人間側のドタバタ劇が絡まって、話は二転三転こんがらがる。
登場妖怪・人物のキャラが立っていて面白い。
だが、「京極夏彦の新豆腐!!」とか期待して読んだら、いささかの大豆不足は否めない。
「京極本は装丁も楽しみ」という読者の期待に応えようとする作者の職人的精神は素晴らしいが、豆腐型の本という様式にこだわりすぎていて、大豆の量が足りないのを無理して仕上げた一丁のようにも感じられる。
口当たり的には『ふりだし』が濃厚な木綿、『おやすみ』はのどごし滑らか絹ごし。
しかし、独創的なエンターテイメント豆腐であり、中身は一級品であることは間違いない。
この一丁からでも美味しいが、『ふりだし』からのほうがさらに美味しく感じるはず。
酒(○ッパッパー、ルンパッパー♪)の肴に奴仕立てでチビチビといくのも良し。
湯豆腐鍋にして一気に平らげるのも良し。
美味しい豆腐です。