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人間の急所の解説や緊急時にからだを使う方法も書かれてはいるが、本当にわずか。ほとんどは、「戦わずに危険を回避する」方法の説明に費やされている。このため、武道書を求める者には向いていないが、「体力に自信がない」「暴力は嫌いだ」という人が、どうやって安全に生きていこうかを考えるとき、本書はよい参考書となる。
護身といっても、技術的なことよりも心理的なことが主体です。とくに、危険を察知するために先入観にとらわれず、素直に感じたままを受け入れることを重要視しています。
暴力が起こりうるシチュエーションというものは、頭で考えて予想し、対処しきれるものではない。相手の雰囲気、しぐさ、口調、表情、そして、その相手とのコミュニケーションによって肌で感じること。そのための意識チェックの方法が書かれています。
また、トピックス的に襲われたときの「スタンガン」等の護身用具についても論じてあり興味深い資料です。警備員のようにベルト携帯しているのでなくれば使えるものではなく、また、普段から使い方、使う覚悟がなければ有効に使えないと記しています。
戦うことを前提とした技術を護身として学ぶこと(道場等で修業する)に対して問題提起しており、護身本としては斬新でした。「実戦とは何か?」「護身とはどういうことか?」、武道の先入観、囚われを意識させる良書でした。
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