北海道警察本部に警視庁から送り込まれた若きキャリアの監察官。彼が暴こうとしているのは警察内部と暴力団との癒着。
助けを求めに来た売春婦を追っ手に引渡し、ある転落死を単なる事故と片付けた。その事が外国のメディアで報道された事によって本部から派遣されてきたのである。
しかし内部の不正行為を糾弾するのは困難である。完全なるたて社会であり、そのつながりの強固さ故暗礁に乗り上げるかと思われた調査を助けるのは以前内部告発した警官である。
彼は内部告発によって「裏切り者」の烙印を押され閑職に甘んじていた。正に「正直者は場バカを見る」世界である。
彼の協力により、事件の真相、黒幕、不正が何故行われたのかが言及されるにつれ、警察の抱える矛盾も浮かび上がってくる。
文章のテンポもよく非常に読みやすい。
警察小説の分野で最も面白い作品を書く作家だと感じる。
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