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18 人中、17人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
燻銀の警察小説,
By HANAKO (金沢市) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 警官の血 上巻 (単行本)
各所で評判だったので、読む事にしたものの、題名からも、作家からも地味で重い雰囲気が出ててるわ、上下巻だわ、読むの辛そうだな・・・と思いながら読み始めたところ、 おもしろい! 話は地味で、エンターテイメントしてるところはないし、親子3代に引きずる事件にしても すぐ、察しはついちゃうので、推理小説として読む本ではないけれど いわゆる警察小説として、ものすごく面白い。 駐在として、毅然と正しい清二。 清二を尊敬して、警察官になった民雄。 心が壊れ母に暴力を振るう父に反発しながらも父と同じ道に進む和也。 警察では、親の後を継いで、息子も警察になることを、 「親が正しい姿を息子に見せた」として、歓迎されていて、期待もされる。 警察官の仲間意識の有様の変化も 清二の時代では、清二の死後、清二の一家に不自由がないように家計も支えた同期との連帯に対し 3代目の和也は、先輩刑事を密偵する側に。 すごく地味な話だけれど、上下巻のなかに、無駄なエピソードがまったくなく 人物の書き方も、逆に、大袈裟な部分がないので、入り込みやすい。 長さも全然感じられない。 他のレビューでは、3代目の和也の章は、希薄とあって、なるほど確かにそうかも。 でも、3章が希薄なわけではなくて、「現代が希薄」なんじゃないかなと。 すごく良い小説なので、ラストに和也が、あんな風になってしまったことが残念です。
14 人中、13人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
人間の物語,
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レビュー対象商品: 警官の血 上巻 (単行本)
佐々木譲の作品に初めて触れたのは「鉄騎兵、跳んだ」だった。若い新人の熱い情熱に惚れ込んだのを覚えているが、 その後年月をへて、作品に渋みと深みが加わってきた。 「ベルリン飛行指令」、「エトロフ発緊急電」あたりからは このまま世界を舞台にした大型の冒険小説を手がけていく のかなと思っていたが、近年警察小説で佳品を生み出すようになった。 「警官の血」はその集大成とも言える作品である。 重みのある作品であるが、決して難解なものでないのは、 何より人間が描けているからだろう。 警察官も、もちろん人間である。その人間の生き様が描かれていることに この作品の価値がある。これは警察官としての「人間の物語」である。
27 人中、24人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
建前と現実の隙間を埋める、3人の警官の生き方,
By navyfrog993 (東京都渋谷区) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 警官の血 上巻 (単行本)
三代続いた警官の家系。祖父も、父も、制服を着たままその生涯を終え。 息子は祖父と父の生涯から、警官として生き抜く術を憶えた。 法権力の執行者たる警官として、完璧な市民であり、品行方正・清廉潔白であるべき建前と。 その建前が通用しない、現実と。 駐在所勤めの、警邏警官として。あるいは、潜入捜査官として。 その建前と現実に、折り合いをつけて生きていくことの難しさ。 佐々木譲の本を読むのは初めてだが。 詳細な描写、というよりも、画素数の少ないモノクロの映画を思わせる、語り口。 伝えたいメッセージは、ダイレクトに伝わってくる。 陳腐な表現だが、骨太な小説。
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