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1 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
人生の再スタートを切った若者達が心ならずも巻き込まれる悪しき過去からの殺人連鎖。,
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レビュー対象商品: 謝罪代行社(ハヤカワ・ミステリ1850) (ハヤカワ・ポケット・ミステリ) (新書)
ドイツ児童文学の分野で名を成している中堅作家ドヴェンカーが新たにミステリー分野に挑戦して大成功を収めた注目のドイツ推理作家協会賞受賞作です。日本で近年に読めるドイツの有名なエンターティメント作品としては世界最長のSF大連作「宇宙英雄ローダン・シリーズ」、「治療島」等の技巧派フィツェック、「深海のYrr」等のサスペンス作家シェッツィング、の3つがありますが、今年また新たに「犯罪」でブレイクしたシーラッハと並んで本書が紹介されたのは真に喜ばしい事だと思います。翻訳小説の紹介がほぼ英米一辺倒だった昔に比べ、最近は北欧ミステリーの台頭がきっかけになってワールドワイドに拡大している嬉しい状況をファンとして今後も楽しみに見守って行きたいと思います。リストラによる失業や定職につけずにフラフラしている四人の若い男女達が集まり人生の再スタートを切ろうと考え、依頼人になり代わっての謝罪を商売にした「謝罪代行社」を立ち上げる。商売は思いの外順調に進み順風満帆かと思えたが、ある日依頼人の指定で出向いた場所で壁に磔にされた女性の死体を発見し、忽ち前途に暗雲が漂い出すのだった。 本書の第一部で描かれる四人の男女、クリス、タマラ、ヴォルフ、フラウケのそれぞれに一風変わった人間性が紹介される青春小説風のエピソードにはどれも良い味があってとても面白く読みました。この苦しくても切羽詰っていない楽天的な雰囲気がいたく気に入りましたので、次の局面から暗い出来事が連続して起こり全員が殺伐とした空気に包まれるのが非常に残念でしたが、それでも全体的に暗澹たるドラマの割には本当の意味での暗く絶望的な悲劇と感じさせない所が著者の本質的な性格の美点だと思います。ミステリーとしては視点を変え多数の正体不明の人物を登場させる凝った構成でややこしくしていますが、私的には迷わずに十分に物語を追う事が出来て複雑怪奇な真相にも完全に納得しました。2点だけ欲を言えば、主題の「謝罪代行社」の奇妙な仕事を物語にもう少し上手く絡める事が出来なかったか、物語の語り手の正体に一ひねりを加えたらもっと面白くなったかも知れない、というのがやや心残りです。他に感じたのは、こんなにも怪しい状況なのに死体が見つからないという理由だけであっさり捜査を打ち切るあまりにも淡白過ぎる警察官は現実にはあり得ないと思いますが、著者があえてストーリーを強引にそういう流れに持って行った理由は、きっと闇の世界で暗躍する犯罪者や残虐な殺人者らの非道な悪人達を単純に法の裁きに委ねたくなかったからだろうと私には思えます。悪しき過去からの殺人連鎖と呼んでいい本当に数え切れない程の死者を出したこの物語が終わった後で「謝罪代行社」の生き残りの若者たちはそのままでは職業を存続出来ないとは思いますが、きっと彼らはこの過酷な試練のショックをも乗り越えてまた別の何かを思いつき逞しく生きていくのではないかと未来に一抹の希望を抱かせてくれます。 あとがきによれば本書の後に書かれた作品の筋書は5人の少女が活躍するサイコ・サスペンスだとの事で、また若者たちの人生模様や生き方にこだわる著者の特質が存分に活かされている事と期待が持てる次回作も早く読めます様にと願います。
5つ星のうち 3.0
かなり苦しい読書体験です。,
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レビュー対象商品: 謝罪代行社(ハヤカワ・ミステリ1850) (ハヤカワ・ポケット・ミステリ) (新書)
いかにもドイツらしい陰々滅滅とした内容と結末、感情移入しにくい登場人物たち、 なによりも、時系列を前後して複数の視点で語られる叙述と、 決して愉快なだけではない、なかなか読むのが苦しい作品でした。 また、一読して明らかに矛盾していると思われる点もあり、 謎ときとしては辛めの点数になりました。 なお、作品中で主人公の一人が見せる「謝罪術」はなかなかおもしろく、 実社会でも応用できそうな気がしましたが。
4 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
2度読みしたら尚良かった。,
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レビュー対象商品: 謝罪代行社(ハヤカワ・ミステリ1850) (ハヤカワ・ポケット・ミステリ) (新書)
「あいだで起きたこと」から物語は始まり、「以後に起きたこと」、「以前に起きたこと」、「現場にいなかった男」と4つの構成が複雑に絡み、「おまえ」、「わたし」、「彼」、主要キャラ視点で話が展開されてゆく。読み始めたときは正直混乱したが、謝罪代行社が誕生した以降から話の面白さに夢中になっていた。2回読むとまた発見がありよかった。
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