愛知県は大変、発達障害児(者)にとって恵まれた地域である。
それはひとえに著者である杉山登志郎医師(あいち小児保健医療総合センター・保険センター長。心療科部長)
の存在と、その訓導を受けた医師、臨床心理士がきちんと小児精神科の分野の核となって活躍なさっているからである。
誤解を恐れずに言えば、精神科の医者の能力は千差万別である。酷い医師に当たるととんでもないことになる。
愛知県は恵まれているのである。
この本からも分かるように杉山医師は自らの研究と共に後進を多く育て、正しい知識を授けてこられた。
この本を読んでもクライエントに対する誠実な対応ぶりがひしひしと伝わってくる。
小児精神科をめぐる本も、精神科医と同じく、残念ながらトンデモ本に類するものを目にすることも多い。
この本は「講座」と銘打って専門家を対象としているようだが、素人が読んでもよくわかる。
願わくば、わが子の症状に悩んだ親が最初に手にするのはこの本のような正確で誠実な本でありますように。