シリーズの2作目.『きらら』に掲載された5編に書き下ろしを加えた6編の短編集です.
伝え聞く情報のみ,さらには屋敷の『中』だけで謎解きが行われていた
前作と違い,
事件の発生に出くわしたり,現場へ出向いて推理をするなど『外』へ出る展開が多く,
これらに伴い,証拠を見つけたり,間接的ではあるものの犯人への宣告場面があるなど,
細かいところに手を入れてきたというか,『変わった』という印象をハッキリ受けました.
ただ,こうなるとウリだった『安楽椅子探偵もの』として弱くなるのは否めないところで,
強引なトリックなど,理屈ではそうでも…という部分が浮き出てしまったのは少し残念です.
これ以外にも,連載作にありがちな登場人物や舞台の説明が毎話挟まれるのもくどく感じます.
それでも,冒頭での何気ないやり取りを踏襲するかのような終盤の回収は気持ちがよく,
いささか簡単とはいえ,伏線というかヒントがサラリと織り込まれているのも毎度お見事.
また思わずニヤリとなるラストから,連載の続く今後には新たな広がりも期待できそうです.
あとはタイトルにもあるディナー,ここの描写がもうちょっと魅力的になればいいのですが….