英語の場合、1つの名詞が可算名詞になったり、物質名詞になったります。a book や books のような単純な可算名詞の場合なら、まだ、理解しやすいですが、three glasses のような場合、メガネなのか、グラス、コップなのか、あるいはガラスなのか、咄嗟にはわかりにくいのではないでしょうか。
また、team, family など集合名詞が主語の場合、動詞は単数呼応、複数呼応どちらでしょうか。これをやさしく理解するのは、従来の英文法の参考書に書かれている記述を見直すことが必要と本書は主張します。従来の英文法書の多くは、これらの語のほかにcattle(家畜)や police なども含めて集合名詞として分類してきました。しかし、cattleや policeは、team, familyとは似てはいますが、その性質は違います。ですから、そのような文法書の集合名詞に関する説明を、いくら丹念に読んでもややこしくてわからなかったというような経験をお持ちの方も多いのではないでしょうか。本書では、集合名詞かどうか見分けるための簡単なチェック方法を提示し、cattleや police を集合名詞ではなく、複数普通名詞に分類し直しています。同様に、furniture も集合名詞ではなく、物質名詞としています。物質名詞という用語に違和感をお持ちの方は、是非、本書の第3章をお読み下さい。furniture をなぜ物質名詞に分類したかお分かり頂けると思います。このように集合名詞の分類を整理し直すことで、分かりづらかった集合名詞についても明快に解説します。本書を読んで、今までもやもやしていた霧が晴れ、ジグソーパズルが出来上がっていくような爽快感を味わう方が多いのではないかと思います。
さて、ビジネスのメールなどで一番出てくると思われる会社名で、単数・複数の使い分けができますか? 本書では、会社名、スポーツチーム名、音楽グループ名などは単数をとるか、複数をとるかについて、分かりやすく丁寧に、かつ明快に解説します。この場合、単数を使うか、複数を使うか、アメリカの英語とイギリスの英語では違いがあります。その違いについても、<形>に着目するアメリカ英語、<意味>に着目するイギリス英語というように、大枠から理解し、その違いを知ることができます。本書の巻末には、練習問題がついています。まず、本書を読む前にやってみてください。大変難しいと思います。そして、本書を熟読した後、また、この問題を解いてみてください。今度は、とても間単に、また、自信を持って答えることができるはずです。仕事などで英語を使う人必読の1冊です。
高見 健一(たかみ・けんいち)
1990 年に東京都立大学文学博士号を取得し、静岡大学、東京都立大学を経て、現在、学習院大学教授。
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