「大人計画」の役者でありながら、この劇団特有の「演劇以外の才能」をネットメディアでいち早く花咲かせたのがこの宮崎吐夢。
「バスト占い」「ペリー」「今夜は店じまい」で、ただならぬ才能を発揮しており、わたしも腹の皮がよじれるほど笑わせてもらっているクチ。
ただ、シュールで人を食った作風からは、その素性がまったく読めないコントばかりということで、小説とあらば少しは宮崎の人物像が判るかな?と、いちファンとして購入。
いや〜、面白かった。電車の中で読めない系の本書。笑いをこらえるのがタイヘンです。ただし、宮崎吐夢という人のことはますます判らなくなりました。
『おかしな風習』
『脱糞する準備はできていなかった』
『マリアの運命』
『OLポエム10連発』
あたりがツボ。
上品と下品、現実と妄想、幸せと絶望、男と女、心とからだ、ライオンとガゼル、女体盛りとなまはげ、のあいだを自由に行き来する未知の文体。とにかく話しが二転三転どころか、四転五転と、転がりに転がって、最後はドキッとしたり、ホロッとしたり、呆気にとられたり。
小物使いのうまさも向田邦子級?! リアルで舌を巻きました。
「ふんわり名人 きなこ餅」「BABBIのチョコ」「折り目がきっちりついているのに小さい毛玉っぽいのがいっぱいついたグレーのスラックス」・・・。やばいです。
幅広い層にお薦めですが、三木聡のような渇いた笑いを好む方、OLさんは会社の「ロッカールーム文庫」に一冊あると盛り上がると思いました。