中国古典の『論語』について、お孫さんの中学生に語りかけるつもりで、心をこめて
書かれた本です。
「はじめに」のところの、「この本を手に取られたあなたは、中学生ですか、高校生
ですか、それとも私とおなじ老人でしょうか」という書き出しを読んで、びっくりしま
した。私は70歳のシニアだからです。
前半の孔子の人柄と学問を書いた部分では、孔子の母親が、儒つまりシャーマン
だったとか、「儒」の文字にまつわる白川説も踏まえた解説、また、「吾、少(わかき)
とき、賤し。」の「賎」の字にかかわるはなしなど、高校生の時に聞きたかったな、と
強く思いました。
2部では、論語からの、心を打つ響きを持つ文章が選ばれ、見事な解説がなされて
います。
はじめ、本屋で見た時は、高校漢文の解説、と思ったのですが、あにはからん、加地
先生の一生の学問の成果となる、本当に、面白く、血沸き肉踊る孔子のはなしだと
感じました。
中高生、そして老人シニアの必読書ですね。