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論理的原子論の哲学 (ちくま学芸文庫)
 
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論理的原子論の哲学 (ちくま学芸文庫) [文庫]

バートランド ラッセル , Bertrand Russell , 高村 夏輝
5つ星のうち 4.2  レビューをすべて見る (4件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

二〇世紀初頭、急速な科学進歩の中で構築されたラディカルな存在論、それが「論理的原子論」である。この考え方に立てば、世界は原子的事実を最小単位として、複合的に関係づけられて構成されており、分析によって論理的原子へと切り分けることができる。ウィトゲンシュタインの前期著作『論理哲学論考』とともに、言語分析こそが哲学であるという観点を提唱し、分析哲学の始まりを告げた、現代哲学史上あまりに有名な講義録。記述理論、タイプ理論、事実の存在論など、ラッセル哲学のトピックスも平明に紹介された基本文献の本邦初訳。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

ラッセル,バートランド
1872‐1970年。イギリス生まれ。ケンブリッジ大学で数学・哲学を学ぶ。ホワイトヘッドとの画期的な共著『プリンキピア・マテマティカ』によって数学基礎論に貢献。記号論理学を大成するとともに存在論・認識論に適用し、分析哲学の始祖として二〇世紀哲学の流れを決定づけた。社会評論や倫理問題に関する著作も数多い。1950年、ノーベル文学賞受賞

高村 夏輝
1972年、大阪生まれ。東京大学大学院総合文化研究科博士課程単位取得退学。自由学園講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 文庫: 294ページ
  • 出版社: 筑摩書房 (2007/9/10)
  • ISBN-10: 4480090967
  • ISBN-13: 978-4480090966
  • 発売日: 2007/9/10
  • 商品の寸法: 14.4 x 10.8 x 1.4 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.2  レビューをすべて見る (4件のカスタマーレビュー)
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3 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 古本屋A トップ1000レビュアー
形式:文庫
かなりこなれた翻訳。ときどき、脱字があるのは出版社の校正のせいだ。せっかく読みやすい翻訳なのだから、もう少し丁寧だったら良かったが、気になるほどでもない。小著ながらラッセルの或る時期の考え方をかなり網羅的に出しているとのこと。講演なので、流していて、不可解なところもあるが、丁寧な注がフォローしてくれる。「命題」と「事実」をはっきり分けて、真理とは、「命題」の「事実」に対する適切な対応関係がある場合を指している事になるが、ひどく素朴で、文句のつけようが無い。あまり素朴ゆえに、それで良いのかと思う。単純に、「事実」とやらを指せる場合は良いが、「事実」を指せないような複合的な諸問題が世の中にはあるわけで、これについては、禁欲的に、真偽の判断を下さないとなると、酷く息苦しい感じがする。また、「事実」と「命題」の関係はとても微妙で、ヘーゲルの精神現象学の説明のように、「知」と「真理」は、或る瞬間、一体になり、また分離し、また一体になり。。。と言う繰り返しであることを想起すると、ラッセルの言い方は厄介な気がする。だから、「A氏は、Bだと信じている」というのは、Bという命題を信じていることで、Bと言う事実を信じていることではない、という言い方は、非常に注意が要る話に思える。結局「存在論」的な規定が、ややあいまいで、常識の線で流しているところがあるように思える。それが悪いとは言わないが、分かりにくくなる原因だろう。それから、ラッセルの言い分だと、論理学とは、推論の形式を整えることは出来て、推論形式の錯誤は指摘できても、「事実」との関係が物をいう「真理」については、触れることは出来ないことになる。論理学をどういじくりまわしても、「外部」の「事実」は科学の領域だからだ。批評や思考の批判には、明晰で良いが、これで主導的な思索ができるのだろうか。いろいろ想念が沸いて楽しい。
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1 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:文庫
ラッセルは、この本で、”世界は原子的事実の集まりによって構成されている”といういわゆる”論理的原子論”を紹介している。
このアイディアは、ヴィットゲンシュタインの思想に影響されて思いついた物だ。
ラッセルが階層理論を紹介した、有名な、”すべてのクレタ人は嘘つきである”という文も、この書に書かれている。
講義録をもとにしているので、聴衆にわかりやすく、いろいろな文例を使って、説明しようとしている。
しかし、その内容は、一筋縄では行かない、理解するのに、相当の努力がいる。
一見、わかったように思えるが、次の章に行った時に、実は前の章の内容を誤解していたことに気付く。
それは、命題、事実、記号、クラスなど、分析哲学の用語が、一般的な印象とは違うことが原因だ。
とにかく、一章一章を、のんびりと、じっくりと読むのが良いだろう。
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15 人中、10人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By JBHHLW
形式:文庫
「論理的原子論の哲学」という論文は、『プリンキピア・マティマティカ』2巻、「記述について」という論文でラッセルが現代哲学のトップランナーになっていた頃に発表されたものです。
この頃ラッセルは既にウィトゲンシュタインに会っており、当論文は『論考』のアイデアをラッセル流に取り込んだものです。ラッセルの戦略は基本的に2正面作戦です。『プリンキピア』等で数学を論理学に還元することにより、当時の科学的知見を取り込み、「記述について」等で論理学の命題の存在への関わりを説明することで、世界を説明するという、壮大な計画です。今から考えるとほとんど世界征服みたいな無謀な計画だったような気がします。
『論考』のアイデアが「記述について」に採用されて、「論理的原子論」ということになりますが、最終的な拠り所がセンス・データというのが、儚くていいですね。今読み直すと、ラッセルの楽観主義、ナイーブさが気になりますが、それがラッセルの魅力でもあります。
皮肉なことに、この後ウィトゲンシュタインの影響により、ラッセル流のアプローチは時代遅れになってしまいます。もっともその後、同じウィトゲンシュタインの影響を受けたウィーン学団経由でクワインにより、形を変えて復活することになります。何だかファッションの流行が形を少し変えて繰り返すのに似ています。
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