この論理的なコミュニケーション技術は、欧米では「言語技術」「コミュニケーション・スキル」と呼ばれ、トレーニング次第で誰もが身につけられるという。そのためのトレーニング方法を示したのが本書だ。
まず、相手の目を見ないで話していないか、主語を略していないか、曖昧(あいまい)な表現を使っていないかなど、家庭におけるコミュニケーション環境のチェックポイントを示す。その上で、コミュニケーション・スキルを身につけるための具体的な方法として、著者が開発し、子どもたちに実施している「問答ゲーム」を紹介する。これは、質問に的を得た返答を繰り返していくゲームで、“好き”“嫌い”という比較的返答しやすい質問から始まり、その応用や、交渉、議論へとステップアップするトレーニング方法を、問答例を示しながら解説している。家庭で試してみるためにも、手元に置いておきたい1冊。(清水英孝)
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言語技術は、子どものうちにトレーニングするからこそ真価を発揮できるもの! この本は今まで誰もやっていなかった 【子どものための】論理的な思考力や論理的なコミュニケーション能力を引き出すトレーニング方法を紹介し、練習問題もたくさん載せてくれている貴重な参考本だと思う。
筆者が指導する「つくば言語技術教育研究所」の教室は昨年NHK番組で偶然知ったのだが、子どもたちが楽しそうに『問答ゲーム』をやっていたのが印象に残っている。カリキュラムは彼女が中高時代ドイツで受けた国語教育=言語技術教育を基に独自に作り上げてきたもので、子どもたちの発達に合わせ楽しく自然に身に付けられるよう工夫を重ねてきたという。
家庭はもちろん幼稚園や小・中学校の先生にも是非お薦めの1冊だ!授業に取り入れたら、まさに新しい国語教育になるかもしれない。
先日、ある会合に出席し、大人達が、ハッキリとした意見を持たず、長々と発言していても賛成か反対か最後まで曖昧だったり、「その問題については考えたことがないので分からない。」と発言したりするのを聞いて、思わず苦笑してしまいました。
その席上、私が本書に書かれているような方法で発言したら、効果覿面で、出席者全員が私の意見の方向に説得されたので、驚きました。
論理的に考え、それを他人に的確に伝える能力は、子供達が、今後、国際社会で生きていくためには必要不可欠なものであり、是非、自分の子供にも身につけさせてあげたいと思います。本書は、自分の子供にそのようなスキルを身につけさせるために手軽に取り組める方法が示されており、実に有益です。
あいまいな言葉で会話が成り立ってしまう日本語。日本語は本当にあいまいな言語なのでしょうか?私の体験ですが、子どもと会話をしていると、彼らが自分の言いたいことをきちんと論理的に説明できることに驚かされることがしばしばあります。幼稚園時代は「これは、なになになんだよ。だってね、それはこれこれこうだからだよ。」と子どもは物事をきちんと理由を付けて説明します。小学生になると、こちらがあいまいな言葉で話そうものなら「それ、どういう意味?」「だから、何?」と子どものほうから大人に詰め寄ってきます。子どもは、言葉を操れるようになった時から実はしっかりと筋道たてた話し方ができるように思います。その素晴らしい能力を私たち大人が暗に「そんなこと、言わなくたって理解しなさい。」「言わなくたって分かるわよ。」とつぶしてしまっているのでしょう。「あ、うん」の世界は日本独自の文化です。それがとても素晴らしいものと感じるときもあります。ただ、世界がどんどん狭くなり、日本人が世界を股にかけ活躍するようになっている現代では残念ながら通用するものではありません。私自身、著者と同じく海外で子供時代を送った経験があります。あいまいな会話により、意思の疎通ができなかったこと、勘違いさせてしまって人を傷つけてしまったこともあります。また、十分に自分の考えをを言わなかったことで、何も考えていない人という印象をクラスメートに持たれたこともあります。今、日本の教育に必要なことは自分の考えをきちんと人にわかるように話し、説明できることではないでしょうか。そういう意味で、子どもが小さいうちから親子で会話のキャッチボールができるように訓練をすることは必要に思います。この本は、その方法を丁寧に、そして簡単に指導してくれます。
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