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中でも特筆すべきなのはやはり解説のわかりやすさですね。無門と道元という二人の禅僧を相手にした対話形式の解説は、まさしく痒いところに手が届くといった感じで、丁寧でありながらも複雑になり過ぎることなくすんなりと頭に入ってきます。特に、「記号の読み方がわかんな~い」という思いっきり初心者の方(私もこの本に出会うまではそうでした)は、論理学の勉強をこの本から始めるのがいいと思います。
また、本書の中で著者は「証明はやらなくてもいい」と書いていますが、それとは裏腹にこの本の中には証明問題が結構たくさん出てきます。この証明問題は「やらなくてもいい」という言葉に従って読み飛ばすのではなく、ぜひとも一問一問じっくりと取り組んでみることをお勧めします。そうすれば、この本を読了する頃には論理学に関してはある程度の実力がついているでしょう。
さらに、本書の巻末には国内で販売されている論理学関係の本を内容ごとに、証明ならこれ、不完全性定理ならこれ、伝統的な論理学ならこれといった具合にズラッと紹介されているので、この本の問題を解き終わった後はそこで紹介されている本に進んでみるのもいいと思います。実際私も、この本をやり終わったあと、巻末で紹介されていたので、以前にやってみたけれども挫折してしまったレモンの『論理学初歩』をやって見ましたが前にやったときと比べて格段に理解できるようになっていました。
論理学をこれから勉強しようと思っている人には特にお勧めできる良書です。
個人的には、命題論理、述語論理の体系とは我々が日常的に行っている直感的な論理的思考を記号体系(公理系)として客観的にアルゴリズム化したものである、という印象をもっています。本書を一歩一歩丁寧に読み進み練習問題を消化していけば、
「直感」→「アルゴリズム」
というある種の「相転移」を必ずや体験できるでしょう。それはまた快感でもあります。
全編に会話が挿入されていて、この掛け合いが絶妙である。単なる雑談調の掛け合い(漫談?)に見えて実は深い発言が随所に現れている。教科書として論理学のすみからすみまで網羅されているわけではないが、冒頭に書かれている通り、論理学の名所への「実地」観光としては(雰囲気その他合わせて)本書に並ぶ本は少ないだろう。
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