今回は練習問題のすべてに解答がつけられ、取り組みやすいよう体裁も整えられている。論理を構成する各概念の解説もとっつきやすい表現に直されていて、前作にあった教科書風の素っ気ない印象が薄まっている。
全体は、「議論を読む」と「論証する」に大別されている。前者では接続表現や議論の骨格について、後者では論証構造や演繹・推測、論証の批判について取り上げている。
本書で身につく論理の力にはさまざまな効用がある。たとえば、論証の段で強調している「異論」(相手の主張と対立するような主張を立論すること)と「批判」(相手の立論の論証部に対して反論すること、対立ではない)の使い分け。ここで双方の言葉の概念を正確にとらえ、練習問題によって使い分けが可能になれば、討論のときなどにきわめて有用だ。本書はこうした論理の奥深い世界に読者を案内してくれる。
教科書として作られた本書に、個人で取り組む人が多いというのもうなずける。ひとり本書に向かって言葉と格闘し、煩悶(はんもん)し、その筋道をたどる作業が論理の力を鍛えてくれるはずだからだ。「頭の回転が速い」とか「知性的」というのは、こうした地道なトレーニングの積み重ねに負うところが大きいのだろう。通勤、通学時の1冊としてもおすすめである。(棚上 勉)
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81 人中、76人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
文と文の関係(接続関係)にこだわってみる,
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レビュー対象商品: 論理トレーニング101題 (単行本(ソフトカバー))
聴いていて、スラスラ入ってくるプレゼンテーションには共通点があることに気が付いていた。 ポイントは、「自信をもって自分の言葉で語っている」 ことと「センテンスが論理的にきれいにつながっている」 ことだ。 必ずしも「内容がすばらしい」訳ではない。大したことを 言ってるわけではないものも結構ある。 本書はよくあるロジカルシンキングのテキストとは全く ノートを作り、2週間かけてじっくり取り組んだ。 ロジカルシンキング本より、取り組みやすく、即効性があり、
54 人中、50人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
お百度参り,
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レビュー対象商品: 論理トレーニング101題 (単行本(ソフトカバー))
面白かった。とても読みやすく、飽きさせない工夫がある。内容自体については、目からうろこという人もいれば、ありきたりで満足できない人もいるだろう。 なんとなく拾った例文ではない。また、必要に迫られて無理やり引っこ抜いたというのでもない。 確かに、最後までお百度参り(読破)できれば、論理の力がつくかも!
36 人中、33人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
類書のないオリジナリティー,
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レビュー対象商品: 論理トレーニング101題 (単行本(ソフトカバー))
この本が発売されて間もない時期に購入した。当時はこのようなタイプの書籍はなく、非常にオリジナルの本だと感じたモノだ。この本については誤解もある。第一点は国語のテキストだという誤解。大体国語のテキストは文芸も含まれ、その全てが論理的ではない。この本を上回る内容は、学校教育では提示されてはいない。非常に論理性に対して特化されているという印象を持っている。第二点は学術的な文章では無いという誤解。学術文も一般的な文も、文であるからには共通した構造を持っている。この本のレベルで論理性を把握出来ていなければ、より高レベルの文章の論理性も理解できないだろう。著者の文が論理的ではないという指摘ももちろん理解はできる。しかし、文というものに厳密な論理を適用しようとすること自体が間違いだと思う。過剰な論理性を適用することは、日常的に目にする文の適度な緩みに対応出来なくなる。文というものは、そもそもそれほど厳密に出来ている訳ではないのだ。余談として、この本は楽しく学べるという娯楽性が有ることを指摘しておきたい。これがあるから、一冊をやり通せるのだ。☆五つは評価が高すぎるかも知れない。だが、類書のないオリジナリティーは、評価して余りあるものだと思う。
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