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18 人中、15人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
「理念型」の解説書,
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レビュー対象商品: 論理の方法―社会科学のためのモデル (単行本)
マックス・ヴェーバーの「理念型」の解説書であり、モデルの立て方、活用の仕方の講釈本ではない。そこまで期待すると当然低い評価となるだろう。かつての小室氏の著書では、丸山真男と平泉澄について触れられていることはなかったので、この部分は一読の価値はあろう。小室氏が「社会科学」という時に、その方法論はほとんどヴェーバーのそれである。現代の社会学者でも「モデル」という思考法を呈示した学者はたくさんいるのだが(典型例はブルデューだろう)、それらについて言及されることはない。 また、ひとつの危険性は、例えばヴェーバーの主著のひとつである「プロテスタンティズムと資本主義の精神」で呈示されている「理念型」が、その正しさを検証する方法がないにも拘らず、ひとつの真理であるかのようにとられられてしまう危険は、触れられてはいるが、強調されてはいない。これはモデル的思考を紹介したい著者の立場としてはそれでよいかもしれないのだが、マイナス面をもきちんと示すべきではないか、という気もする。該当書の書評を読んでも、ヴェーバーの結論を正しい真理として信奉している人間が、日本人には実に多いようである。愚かなり。
22 人中、17人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
新鮮な驚き!,
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レビュー対象商品: 論理の方法―社会科学のためのモデル (単行本)
社会科学におけるモデルとは、どんなものか、なぜ重要なのか、モデルでの思考方法、モデルの例を、経済学や宗教、社会学の有名なモデルを使って、説明してあります。半分弱が経済学、のこりが、宗教や社会学、歴史といった感じです。同じ筆者の他の本と重複する内容もありましたが、上手い文章、構成などのためか、最後まで楽しく読めました。 ほとんど素人ですが、社会科学とは、こんな考え方をするのか!と新鮮な驚きがありました。また、歴史、社会、精神など、普段はほとんど考えないことに、心めぐらせてくれる1冊でした。 読んでよかった。
2 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
「社会科学」の入門書として最適です。,
レビュー対象商品: 論理の方法―社会科学のためのモデル (単行本)
ソビエト帝国の崩壊を学術的に予言したことで知られる著者小室直樹氏は、第2回フルブライト留学生としてノーベル経済学者サミュエルソンに直に師事し、丸山真男(政治学)、森嶋通夫(理論経済学)、大塚久雄(経済史)、富永健一(社会学)、川島武宜(法社会学)、中根千枝(社会人類学)、ら、日本での社会科学の第一人者達にも師事した博識多才な社会科学者である。本書は、社会科学において最も重要な概念である「モデル」について、近代経済学から丸山眞男「日本の思想」に至るまでを、小室調の軽妙な語り口を交えて、網羅している。特にケインズ経済学については、若干の数式を交えて、初学者にも深く学べる内容である。 本書の要諦は、「モデルとは本質的なものだけを強調して抜き出し、あとは棄て去る作業」(“はじがき”より)だということである。これが分かっていない輩が、学者の肩書を持つものでも意外に多い。モデルとは仮説であることを理解しないがために、現実をモデルに合わせようとして歪めて認識してしまう。 本書の目次は以下の通り。 1.近代国家の原理と古典派経済学モデル 2.ケインズ経済学モデル 3.マクス・ヴェーバーにみる宗教モデル 4.マクス・ヴェーバーにみる資本主義の精神 5.丸山真男の日本政治モデル 6.平泉澄の日本政治モデル 当方は、この目次と分厚い装丁を見ただけで、知的探究心をそそられたのを記憶している。社会科学の入門書として、最適に近いと考える。 小室流経済学は『経済学をめぐる巨匠たち』(Kei BOOKS)を、宗教学は『日本人のための宗教原論―あなたを宗教はどう助けてくれるのか』を、憲法学は『日本人のための憲法原論』をお薦めします。 [追記] 著者小室直樹氏が平成22年9月4日に逝去されたとの発表が、小室氏が特任教授を務める東京工業大学世界文明センターからありました。 謹んでご冥福をお祈りいたします。
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