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調査報道がジャーナリズムを変える
 
 

調査報道がジャーナリズムを変える [単行本]

田島 泰彦 , 原 寿雄 , 山本 博
5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (2件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

ジャーナリズムの危機を露呈させた「原発」報道。「発表報道」依存に陥った日本のメディアの危機的現実。ジャーナリズムが本来の活力を取り戻すには?ネット時代のジャーナリズムに、調査報道は新たな可能性を切り拓くのか?―。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

田島 泰彦
1952年埼玉県生まれ。上智大学文学部新聞学科教授。憲法・メディア法専攻。放送と人権等権利に関する委員会や毎日新聞社「開かれた新聞」委員会などの委員を歴任

山本 博
1942年東京都生まれ。早稲田大学第一商学部卒業。北海道新聞記者を経て、1970年、朝日新聞本社入社。平和相互銀行事件、東京医科歯科大学事件、KDD事件、談合キャンペーン、三越ニセ秘宝展事件などの報道に携わり、リクルート事件報道で米国調査報道記者・編集者協会賞とJCJ賞を受賞。新聞協会賞2回受賞

原 寿雄
1925年神奈川県生まれ。東京大学法学部卒業、(社)共同通信社入社。社会部、バンコク支局長、外信部長を経て、77年に編集局長、85年に専務理事・編集主幹。86年から(株)共同通信社社長。94年、民放連放送番組調査会委員長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 単行本: 243ページ
  • 出版社: 花伝社 (2011/06)
  • ISBN-10: 4763406035
  • ISBN-13: 978-4763406033
  • 発売日: 2011/06
  • 商品の寸法: 18.8 x 13.2 x 2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (2件のカスタマーレビュー)
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By Gori トップ500レビュアー VINE™ メンバー
本書の表現を借りれば「発表報道」に堕した日本の報道機関。
官庁や自治体の「広報機関」に堕したジャーナリズム。
この報道機関が本来の力、活気を取りもどすには調査報道をすることが
肝要だと主張するのが本書である。

調査報道とは、各メディアやジャーナリストが、独自の取材、調査で
社会悪や、権力の横暴を暴くものだと僕は理解している。
たとえば、立花隆氏が行った「田中角栄の金脈追求報道」が
まさしくそれにあたると思う。

調査報道が大切だということは、ジャーナリストなら、誰も論を俟たないと思う。
しかし、なぜそれができないのか。
民放テレビ局は、企業の広告を収入源にしている限り、
本来の意味での調査報道には限りがあるだろう。
原発事故なら大スポンサー東京電力にどこかで気を使う。
それに予算削減で人が足りない。定時ニュースで放送する
省庁の発表物を拾うだけで、記者は疲弊してしまう。
NHKは予算の商人券を国会に握られている限り、
これも本来の調査報道には限りが出てくる。

つまりは、ペイテレビ方式で、料金を視聴者から徴収する
米国のCNNのようなテレビ局でない限り無理なのではないか。

新聞や通信社といったメディアではどうなのだろうか。

中国の高速鉄道事故をめぐる中国東京句の場当たり的な対応を見るにつけ、
こうした事象にに対する調査報道がぜひ必要だと、強く思う。
規制線が解かれても現場に入ろうとしない報道機関など、言語道断である。
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By ぽるじはど トップ500レビュアー VINE™ メンバー
 調査報道とは、人手と時間と金がかかるが、その結果狙った結果が出るとは限らず、無駄骨に終わる事もある。
だからこそフリーでなく、余裕のある大手の記者が追うべきであるが、実際にはその逆で、記者クラブ加盟社は行政・司法による情報源からの発表をお気楽に記事にしている。

 また新聞社と言えども、03年に北海道新聞が北海道警察の裏金を曝露した際は、取材を道警担当記者が担当し、他社が後追い取材をしやすいように目に見える形での「公的な動き」を丹念に報道していく事を柱に置くなど、報道にも工夫を凝らしたこともあって、道警は内部調査の結果として裏金作りを認め、約9億6000万円を国や北海道に返還し、全国各地でも「警察の裏金」が半ば常識となる契機にもなったものの、道新は取材拒否だけでなく、支社の業務上横領を摘発されるなど、権力は自らの不正を防護し、復讐の為に権力行使に出る事もためらわない。
 それによって道新は、動揺を深め、中央紙の支援報道もなく、報道としては勝利したが、社としては経営陣が折れ、ついに敗北した。
 書籍『追求・北海道警「裏金」疑惑』では、道警元総務部長が記事の一部を名誉毀損だとして民事訴訟提起し、1・2審とも被告の道新や出版社側が敗訴、10年11月より最高裁で争われていたが、11年6月、道新などに計72万円の支払いを命じた1・2審判決が確定した。

 記者やジャーナリストは、徹底して弱者や少数者の側に立ち、公権力や権威―すなわち「力の強い者」に対するチェック機能を果たすべきであり、その大前提を踏まえた上で、放っておいたら永遠に隠されてしまうかもしれない(特に「力の強い者」が隠している)事実や問題を、地道な取材によって掘り起こして、広く適示し、問題点についていち早く警鐘をならす、「調査報道」にこそ本旨がある。

 72年のウォーターゲート事件を機に、ジャーナリズム界に広まった調査報道は、日本では57年のその言葉が市民権を持っていなかった時代に、菅生事件で行われ、その後は88年のリクルート事件が代表的と評価される。

 著者の一人である小俣一平氏によると、70年代でロッキードやダグラス・グラマン事件などで4件、80年代でリクルート事件など5件、90年代で道庁公費乱用事件など4件、00年代で志布志県議選や核密約事件など13件で、10年の大阪特捜証拠改ざん事件へと続くが、この数は日々のニュースや、報道機関でも間違って当然であるとの前提で報道を行うアメリカの新聞社と比して桁違いに少ない。

 それが深く考える姿勢を人口に膾炙させず、表面上の出来事だけをもって全てを訳知り顔で語り、それが真実であるとのクウキを形成している。
 その結果、大衆は愚民であるとの為政者や官僚・御用学者・企業・メディアたちの解釈を助長し、それを推進するようなスパイラルとなっている事こそ、もっと彼らにコントロールされている多くの市民の側が自覚し、それに抵抗せねばならない。

 冤罪・外交密約・裏金・検察捜査・ウィキリークス・尖閣映像・など10人の著者が分担して、それぞれのテーマ毎に書いているが、どれもが1冊書けるほどのテーマであり、そう言った意味では内容に物足りなさを感じないではないが、かやく飯のような味わいを読後持った。
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