「超常兵器的な能力を持つ」「過酷な宿命と儚い生」といった背景を持ったヒロインが好きです
例えば「イリヤの空、UFOの夏」だの「魔法少女をわすれない」だの…こちらも紹介文を見る限り
自分好みなシチュエーションだったので手に取ってみました
ラボで孤独に、無機質に育った少女が前線の部隊に配置されて、初めて人間らしい感情に向き合い
小さな幸福を得そうになるが、その一方で兵器として強化された少女の体には過酷な運命が…
うん、ここまでは自分のストライクゾーンど真ん中です。自分の感情に目覚めた少女が日記を付け始める
下りなんかは彼女を待つ悲劇性を際立たせる演出としては最高じゃないですか!
なのですけど、どうにも煮え切らないまま終わっちゃいましたねえ
こういう小説じゃ敵との戦闘や背景としての戦争なんかは舞台装置程度で済ませてヒロインと
彼女を取り巻く小さな世界を描く方がドラマとして成立しやすいと思うのですが
ヒロインが無機質なラボの描写に比べると最初から感情豊かすぎたりして折角の出会いの印象が薄かったり
ヒロインにも彼女を取り囲む人々にも破局的な悲劇は起こらず「めでたし、めでたし」で終わっちゃうのは…
うーん、どうにも物足りない。もちろん悲劇ばっかり期待するのは偏った嗜好なのでしょうけど
あまりにご都合主義的ハッピーエンドじゃ興ざめしてしまいます。あとがきに拠ればサブヒロインに関して
大きく改変した部分もあるそうですが、作者の書きたいように書かせた方が良かったんじゃないですかねえ?