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誰も書かなかった日本医師会 (ちくま文庫)
 
 

誰も書かなかった日本医師会 (ちくま文庫) [文庫]

水野 肇
5つ星のうち 4.5  レビューをすべて見る (10件のカスタマーレビュー)

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商品の説明

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   日本医師会に「医療費の増額にしか興味ない圧力団体」というイメージがつきまとうのも無理はない。何しろ、1957年から25年間会長を務めた武見太郎も「会員の3分の1は欲張り村の村長」と著者に漏らしているほどだ。しかし、実際にはより複雑な役割を持つ組織であり、医療行政にさまざまな影響を与え続けてきた。本書は、医療問題の第一線に身を投じ、40年間にわたりその日本医師会を見詰めてきたジャーナリストの集大成である。

   GHQの占領時代にスタートした日本医師会は、吉田茂の姻戚である武見を会長にいただいてから多大な影響力を持ち始めた。以来、会長のワンマン体制が慣例となった。そのため本書では歴代会長の人物論を軸に、その時々の医療問題への反応を見ることで捉え難い組織の内情を描き出している。

   大きな比重を占めるのはやはり武見時代である。医師優遇税制の導入や、制限医療の撤廃、前代未聞の“医師のストライキ”といった個々のアクションだけでなく、医師会が厚生省を牽制し、自民党が調整するという政策決定パターンを確立したのも武見だった。本書では約3分の2を費やして、その光と影をあぶり出している。武見と親交のあった著者ならではの貴重な証言録である。

   小泉首相の医療改革は単なる財政処理であるという卓見も見逃せない。右肩上がりの経済が終わり、少子高齢化が進むこれからの時代、医療問題はとりわけ深刻だ。日本医師会の歴史を通じて医療政策の決定システムを俯瞰できる本書は、今後の医療問題を考えるうえでも必読書である。(齋藤聡海) --このテキストは、 単行本 版に関連付けられています。

日経BP企画

誰も書かなかった日本医師会
 強力な圧力団体となった日本医師会。25年間会長を務めた武見太郎氏や現会長の坪井栄孝らへの取材を重ねた著者が、彼らの人物論をベースに同会が関わった医療問題を解説した。

 武見氏は会員のうち、3分の1は自分の収入のことしか考えない「欲張り村の村長」のような医師だと評した。歴代の会長は、“欲張り村の村長”をコントロールしながら、その時々の政治・経済・社会情勢と医療政策との折り合いをつけることに腐心してきた。

 坪井氏は、小泉政権の医療改革で紆余曲折の末、2.7%の医療費削減を受け入れたが、それに対する医師らの反発は強い。著者は「日本医師会は単なる“賃上げ団体”なのか」と嘆息する。日本を代表するエリート集団と言える同会の内幕が浮き彫りになっている。


(日経ビジネス 2003/10/27 Copyright©2001 日経BP企画..All rights reserved.)
--このテキストは、 単行本 版に関連付けられています。


登録情報

  • 文庫: 310ページ
  • 出版社: 筑摩書房 (2008/12/10)
  • ISBN-10: 4480424954
  • ISBN-13: 978-4480424952
  • 発売日: 2008/12/10
  • 商品の寸法: 15 x 10.6 x 1.6 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.5  レビューをすべて見る (10件のカスタマーレビュー)
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2 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By ひねこ太郎 トップ500レビュアー
形式:単行本
医師会の歴史について、特に25年間医師会会長として活躍した武見太郎氏に多くを割いて描いています。
圧力団体としての医師会のイメージはどうも、この武見氏の業績?によるところが多いようです。
それは、武見氏の政界の有力人物との姻戚関係や、厚生大臣も会うのをいやがったという、押しの強い個性によって、厚生省との確執に打ち勝ってきたというように解説されています。
彼の死後、今では信じられないような医師優遇の政策、医師優遇税制、老人医療、薬価差益は次々に廃止され、小泉改革に代表される医療費抑制政策へと、官僚の思惑通りに進んでいったというように読み取れました。
著者も述べているように、武見自身は医療に対してある種の理念はあるものの、開業医の利益を代表しているという、欲張り村の村長という一面も少なからず持っていたようです。
確かに彼の存在で、開業医が利益をむさぼったという面もあるでしょうが、一方で、国民にとっては、世界でも有数の医療アクセスの良さを享受できているのは彼のおかげという面もあるのではと感じました。
この本自体はやや読みにくいところもあるのですが、医師会についてこれほど深く切り込んだ作品も少ないでしょうから、おすすめできると思います。
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2 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
医師会 2009/1/14
By フィラデルフィアン VINE™ メンバー
形式:文庫
知っているようで知らない医師会の実像について描こうとした本です。事実上、医師会というよりは、医師会の執行部、特に、歴代の医師会長について、書かれた本です。医療評論家の書いた本です。医師会について書かれた本は、あまり目にする機会がなく、ユニークな企画で貴重な本と言えます。医師会と言えば、何といっても、武見太郎氏で、氏については、特に詳しく書かれています。医療について考える時に、とても参考になる本だと思います。とても興味深い本です。
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1 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By Gori トップ500レビュアー VINE™ メンバー
形式:文庫|Amazonが確認した購入
近頃、日本医師会に関する本を3冊読んだが、最も全体像が分かる本である。
良いところ悪いところすべて書いてある。
しかも小見出しを見ただけで日本医師会の像が浮き上がってくるのである。

一目おかれる圧力団体「日本医師会」
小選挙区で発揮される医師会の力
一貫して反厚労省の姿勢
会長一人とその他翁税の組織
医師会員の三分の一は「欲張り村の村長」

2008年初版、データは陳腐化しているので更新が必要。
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