今年上半期のKalafina(梶浦由記プロデュースのユニット)も高評価でしたが、
石川智晶さんは期待の遥か上をいく素晴らしい作品に仕上がっていました。
まず、個人的に彼女の魅力だと思うのが、"神聖さ・高尚さを感じさせつつも聴きやすい"という点。
編曲や重厚なコーラス・アイロニーな歌詞からまるで他者を寄せ付けないような神々しさを放ちつつも、
力強く癖の無い歌唱・キャッチーのメロディーにより聴きやすくなっているという
相反するような事象を同時に成り立たせているということをやってのけています。
一聴して「良い!」と思わせるインパクトを備えながら、聴きこむ度に染み込んでくる良さもある。
特にM1「Prototype」は名曲中の名曲ではないでしょうか。
ほかにも"動"と"静"の鬩ぎ合う感覚がたまらないM3「squall」
”生きて”のリフレインが背筋を凍らせるほど情念的なM8「First Pain」
上記の曲とは対照的にアコースティック調で穏やかさや優しさ・物悲しさ・哀愁を覚える極上のバラード
M2「砂の上のドルフィン」M10「誰も教えてくれなかったこと」も流石。
オリエンタルなコーラスが面白いM7「49 scale」なども良い。
ラストのM12「1/2」もしっとりと締めてくれる。
そして今作の特徴であり、名盤入りを決定付けたことのひとつは、
"ケルト音楽"の要素を加えたことではないでしょうか。
M4「クラウディ」の間奏におけるフィドルの演奏は戦慄ものであるし、
M6「Shylpeed」・M9「Blue Velvet」の演奏も素晴らしいです。
特にM9「Blue Velvet」は始め弱いかな?と思ったのですが、スルメ曲。
楽曲の出来に隙はなく、M11がやや浮いてるかな?と思う以外はアルバムとしての文句はありません。
本当にこの方と梶浦さんは群を抜いて凄いですね。