ベストセラーとなった前著の第二弾。
前著のレビューで書きましたが「会話の内容よりも相手の気持ちへの共感」を表明することがいい会話のコツだ、という指摘には納得できるけれど、相手の気持ちを理解することが苦手な人は、「気持ちへの共感」がそもそもできない。だから本のノウハウも実践できない。
本書は前著の実践編。具体的に言うと、「相手がこう言った時は、こうやって返せ」という事例がたくさん書いてあります。
例えばプチ不幸話をされたときは「ありゃー」と返事をすると、「話し手の気持ちは燃え盛ります」とのこと。
あるいは、元カレが自分の同僚とつきあい始めた、という話をされたら、「ショック」という言葉が適当だという。
その是非はともかく、コンセプトよりも「会話が盛り上がるための、相手の話題への相づちの入れかた」に特化した一冊になっているが(相づち以外の話題づくりについても記述はあるが、平凡)、さすがに二匹目のドジョウを狙いすぎていて、実例の多さの割に内容が単調な印象を受けます。
相づちの種類は豊富に持っておくべきでしょうが、それをどう選んでいつ使えばいいのか、本書は教えてくれないので、実践的とは言えないでしょう。
実例をいくら読んでも、実例どおりの会話をすることはないのですから。
相手が嬉しい話をしているときに、実際にはどれくらい喜んでいるのか、不幸な話をしているときに、本気で悲しんでいるのかギャグで言っているだけなのか、
そこを判断しなければ、相手の気持ちに合ったいい相づちも打てないし、会話は盛り上がりません。
そして、その判断に必要なのは「センス」だとしかいいようがなく、本書を読んでも、前著を読んでも、どこにも書いていません。
さらに言えば、会話を15分成り立たせるのは、相づちの次にある、本書には書いていないあなた自身の言葉である、と知った上で本書を読むべきだと思います。