この本にとり取り上げられている、20回の練習でフルマラソンを「走る」プランは、スタートからゴールまで、6時間、7時間かけるもの。
その間に、5〜10分のウォーキング、つまり〈歩き〉を何度もはさむのですが、これが「完走」と言えるのですか。なんか合点がいかないなあ。
そもそも、7時間かけて、途中歩きもOKなら、大会当日怪我や病気にでも悩まされていない限り、たとえ、我流のテキトーな練習をしていても、あまりしていなくても、ホントに誰にでも達成可能です。これは、マラソンしている人なら十分ご納得いただけることでしょう。だから、その程度のことをわざわざ本にして出版する必要などありません。
マラソンブームで本を出せば売れるのでしょうが、最近の金哲彦さん、いささか本を粗製乱造していませんか。この本も、これまで出された金さんの本の内容とさして変わり映えがしません。曰く、まずは、ウォーキングから始めよう、そして、ジョギング、正しい走り方で。ストレッチ、準備体操の解説をして、食事のアドバイス、大会三日前から当日の過ごし方、これまた、快適に走るためのアイテムの紹介。今までの金さんの本に書かれていることばかりでとりたてて新しい内容がありません。
それにしても、たいした準備もせず、走って、歩いての「完走」にどれほどの意味があるのかしら。
マラソンの最大の魅力は、タイムはどうであれ、走りきったときの、達成感、やりとげた感だと思うのですが、最初から「歩く」ことを予定に入れて、ではその醍醐味が失われてしまうのではと、つい余計な心配をしてしまいます。
マラソン未経験者の皆さん、お気楽に、などと思わず、きちんと準備を積んで、まずはゆっくりでも最後まで走り抜くことを目標に据えてたほうがいいですよ、それがマラソンのすばらしさというものでしょう。