今さら、でこの値段、なら輸入盤等のベスト買った方がいいような気がしますが。しかし、(YMOの「テクノデリック」のような先行例はあったとはいえ)ここまで徹底的にサンプリングを多用しながら、ビートに乗せればどんな音でも「ポップ」になる、ということを見事に証明してしまったこの作品。大興奮であきれるくらいよく聴いたけれども、そのときの、衝撃と同時に感じた、ああ、行き着くところまで行き着いてしまったなあという虚脱感にも似た感慨を再現できるのはこの形態しかないかと。
今となっては当たり前になってしまっていて若い人にはかえってピンとこないでしょうが、古今東西のあらゆる音源を同一平面に並べてピックアップして、「なんとか風」な感じにエディットして一丁上がり、という、何とも茫漠とした現在の景色の、とば口に堂々と(?)建っている記念碑がこの作品といえるのではないでしょうか。
蛇足ながらArt of NoiseもZTTも、イタリア未来派、ですね(トーキングヘッズの「イ・ズィンブラ」も、ね)。でもZTTレーベルならとりあえず何でも買ってた時期ってあったなあ。