「「問い」こそ学びの原動力」とあるので,読解力と表現力をのばす授業作りのための教師の発問(問い)を知りたいと考えて読み始めたが,内容が予想と違っていた。本書は授業作りのための参考書ではない。実践事例集である。本書では「「問い」をこどもに作らせることで,「主体的な学び」を実現できる。」と主張し,大まかな授業記録を掲載している。そして,結局こどもに力がついたかどうかはわからないまま終わる。結果についての記述がごくわずかで,しかも「表情が生き生きとしてきた。」等主観的だからだ。さらに,読み手として一番知りたい部分である,こどもに「問い」を作らせるための方法は知らされないままであったり,たくさんの「問い」をこどもが作った中から授業でどのように,中心課題を選んだかが不明であったりする。また,結局解決できないまま終わった学習をどのようにしたのかかかれてはいない。本書を読んで,こどもが変容した具体的なイメージがもてる人はわずかではないかと思う。