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バカでは書けない。しかしバカを装ったお利口ぶりは嫌らしい。だからといって利口にあぐらをかくほど傲慢ではない。このあたりの逡巡をけっとばしてできたのが、彼女独特のデスマス体の文体です。
「汝、驚くなかれ。いまどきの聖書の日本語訳」「死ぬまでやってなさい。全共闘二十五年目の同窓会」「〈すわ震災〉のチャンスを即興芸で語った人たち」「知的ブームの底にあるのは知的大衆のスケベ根性だ」「身内の自慢話が〈だれも悪くいわない本〉に化ける条件」・・なかなかみごとな先制パンチではありませんか。
もっとも読者の反響が大きかったのが「近代史音痴の国で起こったお笑い歴史教科書論争」だったそうですが、両陣営をうまく揶揄してみせたものの、だからあんたはどうなんだ、というのが大方の読者のつっこみでありましょう。彼女、この本の中身と同じくらい口も達者なら、日本のマスコミがほおっておくはずはない。「朝まで生テレビ」でもニュースキャスターでも、お呼びがかかるはずですが・・。そのあたりどうなの?
これまで対象をワラウという余裕のない批評が多すぎました。裸の王様を裸だ、と言ってのける子供の天真爛漫さは批評ではありません。いかに裸であるか、そのみっともなさを言うところに彼女の真骨頂があります。小林秀雄賞をもらったりしてどうぞワライの感度が鈍らないようにネ。
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