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88 人中、84人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
本を読む方にも、そうではない方にも勧めたい読書論,
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レビュー対象商品: 読んでいない本について堂々と語る方法 (単行本)
本書の正しい読み方は、「タイトルにだまされてハウツー本のつもりで読んでみたら 強烈なカウンターを食らってぶちのめされる」 という読み方ではないかと思う。 非常に面白い本であった。 とはいえこのタイトルだけでは選択肢から外してしまう方もいらっしゃるかと思うので、 以下そういう方に向けたレビューを書きたい。 私は常々読んでいない本があまりに大量にあり、 かつ読んだ本についても片っ端から内容を忘れていく自らの状況に対して不安を感じている。 しかし本書は、「本を読む」という行為自体を再度問い直し、 本を読むことと読んでいないことの違いは何か? と考えさせてくれることでその不安を解消してくれる。 あわせて、「本を読む」という行為についていつの間にか抱いている 何かしら神聖な行為という印象や、本を最後まで読み通さないことに対する罪悪感を否定する。 私のような真面目とはいえない者にとって、本書は大きな安心感を与えてくれる本である。しかし。 本書の最後に描かれるのは、自分自身への対峙と、そこに立脚した批評という創造行為の尊さである。 思わず居住まいを正さずにはいられない。そして覚悟を持った上で 多いに読んでいない本について堂々と語っていきたいという気持ちにさせる本である。 本を多く読む方にこそ、強くお進めしたい本である。 あまり本を読まない方にも、ぜひ読んで騙されてほしい。
36 人中、33人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
内容は文学理論、テクスト理論,
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レビュー対象商品: 読んでいない本について堂々と語る方法 (単行本)
原題は、「Comment parler des livres que l'on n'a pas lus ?」ですので、邦題の「堂々と」にあたる単語はありません。直訳すれば「どうすれば、読んでいない本について話せるだろうか?」。これはどうでもいいことですが。いずれにしても、いわゆるハウツー本ではありません。私は教員で、もしかして授業の役に立つのではないかと、タイトルを見て購入したのですが、全然違いました。 しかし、これはきわめて興味深い本です。文学理論、とくにテクスト理論に関心のある人に薦めます。 私たちは、ある本について、「読んだ」あるいは「知っている」ということを何気なく口にします。しかし、そもそも、ある本を「読んだ」とは、どういうことを指しているのでしょうか。私たちは、なまのテクストそのものだけに出会うことはまず不可能で、そのテクストにまつわる様々な言説(他人の感想や評価、研究、時代的文化的背景など)とともに、また自分自身のこれまでの体験、価値観とともに、私たちはテクストを受容し、自分自身の内なるテクストを「創造」しているのです。それが「読む」という行為です。そして、その「読む」は読者によって千差万別のはずであり、私たちにはこのようなルールがあることを決して忘れてはいけないのです。すなわち、 ある本を読んだことがあると言う人間が本当はそれをどの程度まで読んでいるかを知ろうとしてはならないというルールがある。(156頁) こういったテクスト理論の観点から、〈遮蔽幕(スクリーン)としての書物〉〈内なる書物〉〈ヴァーチャル図書館〉〈共有図書館〉などの造語を駆使して、「読む」という行為を分析していきます。エキサイティングな内容です。 作者は自分では本をあまり読まない、と語っていますが、どうしてどうして、夏目漱石の『吾輩は猫である』『草枕』まで引用しています。 ちなみに、エーコの『薔薇の名前』をかなり長く援用して、しかも「ネタバレ」になっていますので、ご注意ください。
37 人中、33人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
「本読み」に与ふる書,
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レビュー対象商品: 読んでいない本について堂々と語る方法 (単行本)
私は毎日本を手放せない人間です。ですから、タイトルを見ての印象は、正直なところ「くだらない本」でした。 しかし、やはり食わず嫌いはいけませんね。 手にとって目を通してみると、実に面白く痛快な本でした。 一般には「客観的知識の習得」が目的と考えられている読書に、「主観的表現の創造」行為としての意義を見出すべき、とするのが氏の論旨です。 ――読書を単なる手段とみて、できることなら省略したいなどと考えるのはもったいないよ。読書そのものを自己目的化して、もっと遊び心を持って楽しもうよ。 そんな氏のメッセージを、機知に満ちた文章とともにぜひお楽しみ下さい!
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