薄くてすぐに読めますし、書き方も必要最小限の説明があります。推薦入試にはまず十分ではないでしょうか?私見では、倫理の教科書の「現代社会の課題」を何度か読んで理解することが第一。その上でこの種の本の「頻出テーマ」を読み、テーマの聞かれ方を確認するのがよいと思います。
書き方は、いろんな方がいろんなことを言っていますが、基本は問題提起、主張・理由、結論の3部構成でまとめるのが書きやすいと思います。ただ、書き出しは悩むことが多く、難しい問題の場合は問題提起を言い切ってしまうと嘘を書く可能性もあるので、問題提起の部分では意見が割れるポイントと結論を短く書いてごまかすのも一つの手だと思います。
この本で気になったのは一点だけです。それは「Yes,No」云々の説明です。樋口先生はYes,Noで答えられる程度に論点を明確にせよと書いておられると思うのですが、本書は薄い分説明が省略化されているため、早とちりな受験生は、「全ての問題について賛成または反対と結論づける必要がある」と勘違いするかもしれませんが、間違いです。
小論文では内容も形式も大事ですが、最も重要なのは「聞かれたことに真っ直ぐ答える」姿勢で、これは大学受験小論文に限りません。「賛成か、反対か」と聞かれれば「○○の理由で賛成(または反対)」と答えます。「どうすべきか」と聞かれたら、「○○の理由で●●と考えるので□□すべきである」と答えます。実はこれができていない答案が多いようです。しっかり意識すれば、問題提起、主張・理由、結論の構成が若干ぶれても、理由付けが少々ずれていても、合格点を取る可能性がぐっと高まると思います。