平成24年度から完全実施となる中学校の学習指導要領では、社会科の地理学習の内容が大きく変化する。私のような40代の日本人は中学校の日本地理の授業で各地域ごとの気候や地形、農業や工業などを詳しく教えてもらったが、現在は日本の工業、日本の農業といった感じで、日本全体を総括した内容で教えている。そのために、各地域ごとの地理のとらえが漠然としていて、中学生は北海道の農業と九州の農業の違いなどを把握していないし説明もできない。平成24年度から15年前の教え方が復活し、受験においても各地域ごとの地理の特性の理解が求められるようになる。本書は、各地域の地理の特性が分かりやすくまとめられており、これからの中学生の日本地理の学習に非常に役に立つ良書だと思う。書店で販売されている日本地理の参考書や問題集を見ると、完全に新しい社会科の授業に対応し切れていないものも見られるので、参考書としてお勧めできる。著者は中学生に社会科を教えていた経験があり、たとえ話が面白く読みやすい。来年以降中学校に入学する子どもがいる親は用意した方がいいと思います。