震え合う不協和音
あらすじ
うとまれ者の姉弟のカトリとマッツ。
カトリはある目的のため絵本画家のアンナと知りあう。
やがてカトリは弟と飼い犬を連れて、
アンナの家に住み込むことになる。
そしてカトリは誠実な詐欺を始めるのだが・・・
感想
タイトルに惹かれてこの本を手にとってみると
作者はムーミンの著者のトーベ・ヤンソンだった。
誠実であるために数字を駆使して周りと対峙してしまうカトリ。
善意の綿でくるまれていたがために目をつむるアンナ。
この二人の女性がたどる道の過程が秀逸。
『人は他人という鏡を通して自分を眺めることになる』
でも人は公平な鏡じゃないから、
互いが互いをヒステリックに写すこともあります。
そしてその写し合いのはてに
彼女たちは今までとは違う世界と向き合う必要に迫られます。
それは、ある種の成長と似たものなのかもしれません。
最後に残された余白を埋めるのは読者の役目なのでしょう。
読んでからの一言
誠実であらんとするために誠実ではいられないなんて