まず、「外語短大卒業」という著者の略歴からすれば、タイトル記載の「語学力ゼロ」という記載は、ホントにそうなのか?と疑います。第一章で学校時代に教育体制に反抗していたやらバイト三昧だったやら何やらと記載して、「勉強してなかったんですよー」という雰囲気を出そうとしておられますが、高校を出て外国語を専門にやっている学校を卒業しておられるんですから、このタイトルは言い過ぎじゃないでしょうか。
でも、副題の「どんなビジネスもこの考え方ならうまくいく」は、おっしゃるとおり。こちらのほうが正しい。しっくりくると思います。集中と深化、作業の標準化、道具の開発、新しい仕事への取り組み方など。「文学」とか「美学」にとらわれず「作業」として取り組む。まずは「語学力に頼らずどれだけ『作業』できるか」を考える。日本語力を磨く。多くの業種に通用します。
ただ、「効率化本」として読むなら、他業種や仕事術の本を読んだほうがいい。また、あくまで「翻訳作業本」であって「外国語本」を本書に求めないほうがいいです。
得られるものはありましたが、タイトルと略歴とのズレに違和感を持ち、第一章でさらに胡散臭さを感じ、結局違和感と胡散臭さは拭えなかったので、星二つ。
この新書シリーズにはあまり良い印象を持っていませんでしたが、本書の読後、より印象が下がりました。購入者が「新書だから仕方ないか、現代新書やブルーバックスでもないし」と思ってくれるんじゃないか、と高をくくっているのでは。