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語りきれないこと  危機と傷みの哲学 (角川oneテーマ21)
 
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語りきれないこと 危機と傷みの哲学 (角川oneテーマ21) [新書]

鷲田 清一
5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容紹介

語りきれない苦しみを抱えて、人はどう生きていけばいい? 阪神大震災を機に当事者の声を聴く臨床哲学を提唱した著者が、東日本大震災から一年を経て、心を復興し、命を支える「人生の語りなおし」の重要性を説く。

内容(「BOOK」データベースより)

心を引き裂かれる経験、体の奥で疼いたままの傷。どうすれば苦難から身を立てなおすことができるだろうか?傷ついた人々の声を「聴くこと」を課題として臨床哲学を提唱した著者が、心の傷口を静かにおおってゆく「語ること」の意味を真摯に説く。幸福に気づく知恵を問いなおす哲学入門。

登録情報

  • 新書: 186ページ
  • 出版社: 角川学芸出版 (2012/2/10)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4041101093
  • ISBN-13: 978-4041101094
  • 発売日: 2012/2/10
  • 商品の寸法: 17.4 x 11.6 x 1.6 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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11 人中、9人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By Dolly the Cat トップ50レビュアー
 阪神大震災を体験している著者はこの本で、今度の震災で傷ついた人達に向け「これまでの経験をこれまでとは違う糸で縫いなおす」、つまり自分は誰かという物語を「語りなおす」ことを提案している。そして、それは「きつい痛みをともなう癒えのプロセス」だからこそ、「異人」であり分からないままでも、彼らに「寄り添い、語りなおしを待つ」ことこそ、自分達の役割ではないかと説く。

 さらには「見ないで済ます仕組み」(東京の電力が福島で作られ、米軍基地が沖縄に集中していること等)のせいで、たちまち無力化してしまう社会に生きる者として、同様に「社会的次元」でこの国を語りなおさなければならないとも訴えている。

 「死なれる」とは日本人独特の喪失感の表現だから、大切な人に「死なれた人のケア」が重要だと解き、「ガレキ」という言葉を連発するマスコミを批判し、「もはや未来は白紙ではない」と原発事故を自分のこととして苦悩する著者の姿勢が、独特のソフトでやや寂しげな語り口と相まって、胸にしみてくる。

 そして、言葉は「心の繊維」だからこそ編み直すことができるし、発せられた「言葉の手ざわりのようなものを通して」人は初めて語りだすのかもしれないと、聴くことと語ることの深い相互関係に希望を託しているのだ。

 あの日傷つき、今も傷つき続けている人達にとって、本書は救済の書にも読めるし、彼らのために何かしたいと思う人達には、大切なヒントを与えてくれる一冊に感じられた。
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9 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
阪大元総長で哲学者の鷲田清一が、東日本大震災1年を前に、傷つくこと、その声を聴くことを考察し、哲学の可能性を語った一冊。この人の柔らかい文体は読む人の心を優しくさせる。タイムリーな本だろう。
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大震災から1年、いろんなことが動き、復興が進むなか、私たちが考えることはなにか、日本はどうなっていくのか、哲学とは何か、すべての答えへの道筋を示してくれます。被災された方の生きる力にも配慮された語りが胸にしみます。哲学者の本?なんて思わずに、一家に一冊、いいと思います。
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