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誘拐逃避行―少女沖縄「連れ去り」事件
 
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誘拐逃避行―少女沖縄「連れ去り」事件 [単行本]

河合 香織
5つ星のうち 3.8  レビューをすべて見る (4件のカスタマーレビュー)

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商品の説明

出版社/著者からの内容紹介

10歳の少女と、47歳の男。
いたいけな被害者と、凶悪な犯罪者。
事件は、単純な連れ去りに思われた。だが......。
保護された少女は言った。
「家には帰りたくない」
これは、単なる誘拐などではない。
関係者の間に、衝撃が走る。
実際、逮捕された男の公判で、ふたりの間に潜んでいた闇が次々と明かされていく。
「好き」と「愛」が綴られた交換日記。
週末ごとに繰り返されていた外泊。
次第に少女の虜になっていった男は、すべての時間を、そして金を、少女に捧げていったのだった。
つまり、この誘拐を主導していたのは、むしろ少女のほうだったのではないか、というのだ。
そして、ついに暴かれるふたりの爛れた"関係"。
少女は、果たして何を求めていたのか。少女が背負わされていた桎梏とは、いったい何だったのか----。
37歳差の異形の"道行き"を描き出す、衝撃の事件ノンフィクション。

内容(「BOOK」データベースより)

両親に見捨てられた少女。二度の離婚歴がある男。事件は、単純な誘拐に思われた。だが、保護された少女は言った。―「家には、帰りたくない」次々と明かされる、年齢を超えた歪んだ関係。「好き」と「愛」が綴られた交換日記、繰り返されていた週末ごとの外泊、そして男は少女の虜になっていく…。10歳の少女と47歳の男。誘ったのは、どちらだったのか―。『セックスボランティア』の著者が放つ、初の事件ノンフィクション。

登録情報

  • 単行本: 205ページ
  • 出版社: 新潮社 (2007/12)
  • ISBN-10: 4104690023
  • ISBN-13: 978-4104690022
  • 発売日: 2007/12
  • 商品の寸法: 19.4 x 13 x 1.8 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 3.8  レビューをすべて見る (4件のカスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 615,128位 (本のベストセラーを見る)
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形式:単行本
 そういえばそんな事件があったなあという感じで、本書を手にとった。読み進むと、予想を裏切る展開が待っていた。

 この誘拐事件は実は「誘拐」でなく、どちらかというと、早熟な少女の主導だったという。40代の男性と10歳の少女に、果たしてそんな関係が成り立つのか。

 2人の行動には、腑に落ちること、納得しづらいところがある。一つ納得できたのは、この少女は男性を利用して、今いる場所から脱出をはかろうとしたのだということ。

 少女がこの男性を愛していたとは思えない。だが、決して嫌っていたわけでもない。精神年齢が決して高いとは言えない男性の「オヤジくさい外見」を嫌悪しながらも、そのいびつな純粋さに惹かれた部分があったのではないか。おそらく2人はどこかでわかりあえる部分があったのだろう。彼女がどうしてそのような行動をとったのか、その理由が少しずつ明かされていく。

 他方、男性側の心情は今ひとつわかりにくい。それは、筆者が女性であり、少女の心情をある程度、想像することはできても、成熟と未成熟が入り交じる男性の複雑な心情をはかりがたかったからではないか。彼の幼稚な自己正当化を見苦しいと感じる筆者に共感する一方で、「少女を愛する」という部分を全面的に否定するのも抵抗がある。その行動は倫理的に厳しく批難すべきではあるが、その動機まで全面否定できるものなのか。すべての男性が精神的に成熟しているわけではないのである。

 男性がのめり込んでいたぶん、この逃避行が終わったあとの、少女の男性への仕打ちはあまりにも悲しい。彼が最後まで少女に執着する一方で、少女はあっさりと男性を捨て去る。それどころか、彼女は彼に対して嫌悪感さえ見せたという。それはおそらく、この少女が、別の場所へ逃げるため、彼の何かを見ないようにしていた反動だったのだろう。

 「彼の何か」。それは、はっきり言えば、それは彼の「オヤジ」の部分なのだろう。少女が「オヤジ」を愛することなどありえない。本当に愛してもない者と運命をともにするとき、運命は必然的に笑えない喜劇へと落ち込むものなのかもしれない。

 読みやすい文章で、テンポも良く、背景を考えるのに十分の材料を提供している点で本書は評価できる。だが、欲を言えば、少女の矛盾に満ちた行動の深層にまでなんとか踏み込んでほしかった。もちろん、少女にそこまでの取材を敢行するのは酷だとわかっているのではあるが。
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3 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
社会の矛盾 2009/12/1
形式:単行本
年の違いは関係あるのだろうか。
何故、大人は20才からなのか。
このふとした疑問の答えが私には明確には分からない。

この本では、禁断の恋をしてしまう大人の男性がいる。
なんとその恋の相手は、小学生である。社会的に考えてそれだけで、人目からは冷たい視線を浴びるし、まず認められない恋だ。
しかし、年上の大人とは言いつつ、精神年齢で言えば小学生の女の子に比べ低い(立場が女の子のほうが上)。

結果としては、女の子が遠出を誘ったにも関わらず、男が誘拐したということで社会には受け止められるのだが、この関係はなんなのだろうか。
世の中には、肉体年齢に伴わない人間が多いというのも実態であるのかなと考えこんでしまった。
この社会では肉体的年齢でしか人の基準を判断出来ない。

この本は、題名が誘拐ということであるが、まったく違う内容である。
想像しているよりも深い内容なのでこれを読むには覚悟が必要だと思います。
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11 人中、7人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
世間ではいっときロリコン男の少女誘拐事件として騒がれ、忘れられたこの事件。
しかし、実はそんな単純なものではなかった。
中年男も少女も、最初から居場所が奪われ、最初から損なわれた人間たちだった。
その二人の魂が唯一安らげる場所が、共にいる時間であり、逃避行の数日間だった。
しかし、純粋な部分もある二人の道行きには、「性」も薄暗い影を落とす。
最終部近くに出てくる少女の母親のせりふには、背筋が寒くなるのを禁じえない。
取材は非常に困難だったと思われるが、著者は当事者をはじめ関係者に粘り強く取材を重ね、
幸福と絶望がないまぜになった男と少女の「居場所」を、緊迫したドラマに描いている。
「ロリータ」や「痴人の愛」を地で行くような力作だ。
しかし、いま14歳になるはずの美少女は、どこで何をしているのだろうか。
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