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ところが非正規チームだからこそ出来るやり方で、このやり方しかありえないようなやり方で環たちはこの犯罪を解決する。コンピューター犯罪小説として記憶に残る作品である。このシリーズ、本当に三部作で終ってしまうの?うーむ残念
当人が払える限界額の金を要求する誘拐が多発した。しかし警察沙汰にはならず。それとは別に、主人公で托鉢僧の武藤隆の知り合いの高梨の息子が誘拐され、たちまち武藤も疑われてしまう。同じ頃、最初の誘拐のほうで微妙に関わっていた咲子が、チャット仲間の「ジーニアス」を疑いはじめ、被害者の一人である田村公平に歩み寄る。
複雑と言えば複雑だが、それぞれ違う事件なので整理しつつ読めば簡単でもある。ハイテンポなので読みやすい。本格の犯人当てではなく、咲子や被害者の田村の心理サスペンスであり、武藤や環の挑戦ものである。色んな要素がある上憎めない環のようなキャラがいるからそれだけで小説を盛り上げてくれる。
パソコン、特にインターネットを使ったハイテク犯罪。遠い場所から人を操り、犯罪までも実行してしまう謎の人物「ジーニアス」。探してみれば中学生でもハッキングが出来る世の中だからいるかもしれないが、ここまで完璧にやらされると読み応えがある。従ってか、捕まえる為の環のやり方には武藤同様反対しがち。私立探偵がそこまでやっていいのだろうか、と。逆に、他に方法がないというのは「ジーニアス」の完璧さを更に伺わせる。結局最後はちょっとした駆け引きだったようだ。
ミステリーの要素としてはタイトルの症候群にあるように、誘拐の連続。事件的なつながりはないとは言え、それを繋げていく感じは読んでいて面白かった。
連続して起こる数百万の身代金の誘拐事件。そして“仕事人”たちのメンバーである托鉢僧・武藤を身代金受け渡し人に指定しての誘拐事件は、子供の殺害と身代金の焼却という最悪の結果に終わった。前者の事件には、自らの存在を隠して全てを操る<ジーニアス>の存在が…。
ネット時代の誘拐とはいかなるものか、徹底して考えられた計画が素晴らしい。
<ジーニアス>の描き方もなかなか巧いです。
<ジーニアス>を追いつめるために仕事人のボス・環がとった方法など、読後感は単純に爽快とは言い難いです。
とはいえ、最後には“仕事人”が勝つというのはお約束かもしれませんが、救いといえるでしょう。
本格ミステリのエッセンスと小説の面白さが結実したエンターテインメント・サスペンスとでも言えるでしょうか。
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