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55 人中、50人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
わかりやすい,
By kidd (japan) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 誘惑される意志 人はなぜ自滅的行動をするのか (単行本)
人がなぜ矛盾をはらんだ行動をしてしまうかを双曲割引の理論でもって説明している。理論は完璧のような気がするが、その著者の言っている双曲割引の信憑性を裏付けるデータがほしかった。というのも、矛盾した存在である人間の愚行は特にこれだけのページを読むまでもなく一般人にも周知の事実すぎて、あまりにもあたりまえのこと読まされすぎた感があったからだ。しかし、この理論から、さまざまな可能性を予見させる考え方は大変おもしろく、一般的な読み物として結構おもしろいと思う。それから、訳者の山形氏は訳者としてすごいのかでネットの自由は進化するを読んでも感じたが、文章が大変ポップな感じがして、こういう分野の本を読むのに肩がこらずによめる感じもとてもいい。本論を読む前に、訳者の解説を読んでから読むこともお勧めする。
27 人中、24人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 3.0
双曲割引をめぐるやや雑然とした長いエッセイ,
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レビュー対象商品: 誘惑される意志 人はなぜ自滅的行動をするのか (単行本)
著者は、未来の報酬の心理的な割引は、合理的な指数関数ではなく、双曲線型であるという、 ハーバードにいた心理学者ハーンスタインの 仮説を研究してきた。 この事実はいまでは実験経済学の中で広く知られていて、 最近でも阪大のCOE研究でも使われているほどである。 双曲割引では、異時点間の選好に矛盾が生じる結果、 ダイエット中なのに、つい食べてしまう、とか 禁煙したいのにできない、とかいうような人間的、 あるいは日常的な悩みを説明できるのである。 これはすでに行動経済学のすべての教科書に書いてあるので、 詳しくはそちらを読むのがいいだろう。 本書は教科書に比べて、あまりにも話題が散発的で、 あまりまとまっていないため、エッセイというべきだからである。 著者は第一人者であるため、 私は双曲割引の基礎となる神経科学的な基盤について 示唆しているのではないかと期待して読んだが、 それは全くなくて、 過去の人間の知見と双曲割引仮説がいかに整合するかに の説明に終始しているのは残念である。
4 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 3.0
人間の遺伝子に書き込まれた双曲割引を手なずけるために、意志や習慣という概念が生まれた。,
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レビュー対象商品: 誘惑される意志 人はなぜ自滅的行動をするのか (単行本)
「それぞれの時点で、大きな長期的選択を選ぶのが(中略)、突発的な裏切りよりもよい選択に見えるのは、自分が将来も協力し続けるという期待を維持するのにそれが必要十分な場合だけだ。この異時点間の交渉状況こそが人の意志と呼ばれるものだ」同じ大きさのものでも、近くにあれば大きく見え、遠くにあれば小さく見える。人間は何かについて判断するときも、目の前の利益は大きく見え、遠い未来の利益は小さく見える。時間とともに利益が小さく見えることを「割引」と言い、経済学の分野では一般的に指数関数的に割り引かれる指数割引を前提として理論が構築されてきた。 これに対して、双曲関数的な割引率を仮定することで、人間の不合理な選択(行動)が説明できるというのが著者の主張である。冒頭の言葉は、神経生理学的に決まっている、したがって遺伝子に書き込まれた双曲割引を手なずけるために、意志や習慣という概念が生まれたことを主張している。反復型囚人のジレンマの最適解が双曲割引を克服する手段と一致するとのアイディアは、大変興味深い。 経済学的な議論は専門外なので深入りはできないが、神経生理学的に双曲割引が検証されている研究には興味を覚えるので、文献を少し調べてみようと思う。本書で「双曲割引」という言葉を初めて知った。一読の価値ありと評価する。
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