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認識と関心
 
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認識と関心 [単行本]

ユルゲン ハーバーマス , J¨urgen Habermas , 奥山 次良 , 渡辺 祐邦 , 八木橋 貢
5つ星のうち 4.5  レビューをすべて見る (2件のカスタマーレビュー)
価格: ¥ 6,090 通常配送無料 詳細
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

本書では、認識と関心との連関を体系的に分析することにねらいをおいて、現代実証主義の前史の再構成を、歴史を辿っている。認識理論が解体し、そのあとに科学理論が代わって残されていく過程を追った。一つの例証として、精神分析学が重要な位置を占めている。

登録情報

  • 単行本: 442ページ
  • 出版社: 未来社; 復刊版 (2001/06)
  • ISBN-10: 4624010558
  • ISBN-13: 978-4624010553
  • 発売日: 2001/06
  • 商品の寸法: 21.2 x 15.4 x 3 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.5  レビューをすべて見る (2件のカスタマーレビュー)
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By 古本屋A トップ1000レビュアー
利害関心(Interesse)が、認識を誘導すると言うこと、この点に注目して、人間の認識の「解放」を図るのが本書の狙い。人間の対自然の認識、対人間の認識、そして社会全体の認識、以上三つを導く「技術的処理への関心」「実践的了解の関心」「解放へ向かう関心」の概念提出を行い、開かれた発展的な認識をもたらすための対話に基づく社会科学を構想している。だが一般には著者の行き詰まりを示す書物として評価は低く、コミュニケイション的行為論へのステップボードとなっている。不評の最大の要因は、最後の「解放へ向かう関心」に伴う方法としての「精神医と患者」のフロイト的対話の方法を社会に応用して解放を促そうとするその発想だ。対話的合意を重要な合理性と見る著者の生涯のテーマが背景にあるとはいえ、個人対個人のモデルの社会への応用は比喩以上のものではなく安易だった。が、一方で、本書は著者の図抜けた理論史理解を示す。科学主義批判としてのカントの認識論の欠陥をヘーゲルが衝いた、その妥当性が、今度は認識論までも軽視する誤った道筋へ繋がり、次代において認識論が方法論へ変わり、それが科学主義の温床へ転じていく思想史を、カント、フィヒテ、ヘーゲル、マルクス、そしてコント、マッハ、の流れに示す。殊に、ヘーゲルの精神現象学Einleitungの方法の解説は数行の下にそのエッセンスを見事に示している。その後の、パース、ディルタイの科学主義の残影を指摘するくだりもみごとだ。状況認識は正しくともその先に手詰まりを見せた惜しい逸品。
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ハーバーマスは20世紀後半の最も著名な哲学者である。壮大で徹底的に抽象的な理論を構築するのみならず、政治批判、道徳の構造、科学・大学の機能など重要なメッセージを多数発信し続けている。
『認識と関心』は端的に言って、いかなる純粋認識もありえず、認識には必ず利害関心、自然連関(たとえば肉体、欲求、感情など)と結びつかざるをえないことを、カント以降現れる哲学者たちの議論に沿いながら証明しようとする初期の著作である。
この理論上の目的を念頭に置かず突然この書を読むと、難解さが増すかもしれない。だが別の読み方もある。『認識と関心』は、カント、ヘーゲル、マルクス、コント、マッハ、パース、ディルタイ、フロイトが主に取り上げられるが、各哲学者ごとでほぼ一つの章となっていて、ハーバーマス理論の図式から詳細に批評される形で議論展開がなされる。したがって、これを近代哲学史の教科書として読むことも可能だろう。
ハーバーマスによれば実証主義は、客観的に観察される対象を上記自然連関や経済・利害関心から切り離して認識できるとみなす基本的態度を持つ。だが彼は指摘する。科学的認識であっても必ず何らかの利害関心と関わらざるをえない。この事実を実証主義は見過ごしていると。これは科学の不十分な自己理解・過信と捉えられるだろう。科学が経済・政治的利害と結びつきうることを直視しなければ、結果として無批判・無責任な科学的発明や言説が流れる危険性が出るのである。
結論として、上記実証主義的態度に立脚する科学に欠落しているのは批判である。科学の代表的機関は大学や研究所だが、これが今の社会情勢とどう結びついているのか、利害がどう絡んでくるのか、常に明確に認識し、時には自己・社会批判をせねばならない。単に経済効果があるものを開発するのではなく。戦争という科学の暴走を食い止めるためにも。
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