私は、在宅で認知症後期高齢者を介護している高齢者です。
現在は、本書とは異なる方法で、苦闘の末、何とか穏やかに暮らしています。
私の場合は、あらゆる条件が幸いし、穏やかに暮らせるようになりましたが、
現在の、多くの認知症治療・ケアの実情は、介護者のみに過大な負担を強いています。
本書の内容は、認知症介護家族にとって一条の光がさすような内容だと感じます。
本書を読んで、一番印象に残ったのは、「介護者をまず救え」・「周辺症状を良くしよう」の言葉です。
介護家族にとって、介護者が疲弊しては介護は成り立ちません。
周辺症状の対応で疲弊してしまいます。
この二つを最初に掲げられ、「介護者に学べ」という謙虚な姿勢で治療にあたられている先生がいらっしゃることに深い感銘を受けました。
認知症の介護は、穏やかに暮らしていても、高齢による身体機能の衰えなどにより、介護から解放されるわけではありませんが、適切な治療とケアがなされれば、例え記憶を失っても、介護者が要介護者を受け入れ、又要介護者が介護者を受け入れることが出来れば、人間らしい生活が出来る可能性があることが伝わってきます。
介護者に余裕が生まれれば、さらに周辺症状も改善していくことは、実感として感じています。
より多くの方に読まれ、認知症治療に新たな流れが来ることを願ってやみません。