1年前、私がこの本を手にした時は途中で進めなくなっていた。私はこんなにはピュアーではない!と。当時、私は在宅で姑の介護を夫・息子とともに担っていた。姑は働く私を支え家事と孫の世話に100%誠意をもってあたった大切な人だ。私の介護は金・土・日だけで、他に比べれば、らくなはず。しかし、認知症がすすみ、性格が変わり、しょっちゅうトイレ介助が必要な介護に私は疲れきっていた。そうした中での感情はこの本のようなピュアーなものではなかった。そしてまた、最後には高齢者施設に入居したお年寄りの幸福な姿に私は日本の多くは違う!と思った。そして、今、姑が亡くなって70日。落ち着いてくると、介護のこの2年半は精いっぱいしたつもりでも、最期の1年私が抱いたどろどろした感情、後悔にさいなまされている。
親も子どもも人生の最期には、お互いに感謝と人生をやりきったというハッピーな気持で迎えたい。他に代れない家族力をしっかりと引き出すためには、もっと我が国の福祉が充実してほしい。この本は、机の上、資料からだけのデンマークの介護の状況を示すのではなく、実際の介護した家族の言葉をつないでいる。福祉の充実を願う人に是非読んでいただきたい。