作者が長年臨床をやっていて、強い印象を残す患者や忘れがたい患者という人たちと若干の例外(作者自身、母親、友と思われる・・)の40人の心の詩である。
精神科医である作者とのかかわりの中で、心を病む人たちの心情を詩という形で表現している。
この人々にやさしく寄り添う神谷先生の様子が目に浮かぶ詩である。音読してみたいと思わせる詩でもある。
あとがきにあった「疾患のイメージを世に知ってもらいたい」という試みは成功していると思う。
エビデンスや、DSM、ICDでは表現できない精神疾患の世界を見事に表している。
それだけでなく、人間が本来持っている優しさにつながっているように感じた。
この詩集の中で私の好きな一行。
「今はリウマチも胃痛もせん妄もすべてが朝露と語らう」
最初は意味が分からなかったが、あっと気が付いたとき少し涙が出そうになった。