先日、
『一字一会』という本を読みました。
各界の著名人に「いま、何か一つだけ、字を書くとしたら?」と問いかけて出来た本です。
その中で、詩人の長田弘さんは「 。 」と書きました。
「・・・語るべきことばを語り、句点(。)を打つ。ことばではないのに、ことばにかたちを与え、
意味を持たないのに、ことばに意味をもたらす、句点(。)の大切さ、またおもしろさ。」
語るべきことばを語り「。」のつけられた詩たちは、慈雨のごとく沁みて来る感じがします。
たとえば、こんなことばに。
自由とは、どこかへ立ち去ることではない。
考えぶかくここに生きることが、自由だ。
樹のように、空と土のあいだで。
(「空と土のあいだで」より)
老いるとは受け容れることである。
あたたかいものはあたたかいと言え。
空は青いと言え。
(「樹の伝記」より)
声に出して、自分自身に読んでみる。
ことばが、語りかけてくる。
沁みてくる。
効いてくる。