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詩文集 生首 単行本 – 2010/3/20

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第154回芥川賞・直木賞発表
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

天翔る生首…。いまに向かう殺意の詩化。新たなる言葉の異化。辺見庸がついに行き着いた反世界の究竟。


登録情報

  • 単行本: 176ページ
  • 出版社: 毎日新聞社 (2010/3/20)
  • ISBN-10: 4620319562
  • ISBN-13: 978-4620319568
  • 発売日: 2010/3/20
  • 商品パッケージの寸法: 21.2 x 15 x 1.8 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.6 7件のカスタマーレビュー
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トップカスタマーレビュー

形式: 単行本
辺見庸の既発表、未発表の詩を集めた初めての詩集。中原中也賞の受賞作でもある。 いわゆる「詩」とのズレや違和感、にも関わらず際立つ言葉の生々しさと死の匂い。嗜虐的な表現。60をとうに過ぎた作家とは思えない、(いい意味で)大人気ない反知性反文芸の姿勢。 全編に流れる嗜虐と自虐の感覚をむしろ誠実と感じるのは、この詩集によって晒されているたくさんの「傷」が、吹き出る血も含めて、私たち自身のものだからだろう。 中也賞の選者である高橋源一郎がこの詩集に対して述べた「詩における言葉の強度」、同じく選者の荒川洋治が述べた「行為が詩に戻ってきた」という評は過不足なく言い当てている。それでも評するには言葉が足りないと思わせる。 近年の著作を読んでいない読者は、なぜすでに芥川賞を獲っているこの老ジャーナリスト兼作家に詩の新人賞を与えるのか、というふうにも感じただろう。 この詩集が素晴らしいのは、言葉が強度を持たないという現在の事実に対して欺瞞や嘘がなかったという一点においてだ。その事実を見つめているからこそ、淡々と紡がれる一篇一篇が、鉛の弾のように胸に残る。 そんな言葉が、いまどれくらいあるだろう。
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形式: 単行本 Amazonで購入
時代の本質を抉り出せる氏自身の死の匂いと資本への怒りに満ちたアンソロジー(詩文集)。その鋭利な言(ことば)は読者の心(胸)を貫き、救われ難い内容に満ちていますが、死刑囚の大道寺将司氏との出会いを歌った書下ろしの「挨拶」の透徹し澄み切った氏の心に救わました。今という時代の本質を見抜ける稀有な作家の渾身の、そして満身創痍のメッセージです。

以下、「夜行列車」から抜粋

壊れゆく者に惹かれるのはなぜ
逝くものに憧れるのはなぜ
失意のために残された活力のみでもじゅうぶんに生きられるのはなぜ
狂えるものに神を感じるのはなぜ
まったい正気をこうまで憎むのはなぜ
いみじき過誤がある者に敬意を覚えるのはなぜ
いまは、まだ続くのですか
資本から解かれる契機はありますか
資本を解くときはありますか
もう黙してもよいですか
もうつぐんでもよいですか

私は悼む。忌まない。もう問わない。ただ悼む。

静かに、ただ悼むだけの影がある。
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形式: 単行本
筆者の本は基本的に全部読んでいるが、初期の小説や詩文は苦手。描写などがどうも駄目である。
一方、近年の社会評論では、つなぎのような位置づけで象徴的な短い詩文を多用しており、それらの詩文の
前後の評論を踏まえた暗喩や風景描写、その言葉自体の質感を好んで読んでいた。

作品が多数収録されているので、それぞれ感想はあるが、共通する印象を少しあげると、、
難解な言葉のようでいて、理解できる風景描写、
決して明るくはないが、在るものをただ視る視点、
強い既視感を起こさせる、
自分が省みることもなく通り過ぎてきたものの記憶とでも言うべきだろうか。

レビューになってませんが、ご容赦ください(汗)。
うまく言語化できないもの、論理的に説明することが無理なものを表現するのが詩だとすれば、この読後の感
覚は詩を読むことでしか得られないものかと思います。筆者が詩文であれ、評論であれ、表現しようとする対
象は同じもので、評論と違う詩文という方法でそれを表現しようとしていると思います。
詩文というジャンルに対する自分の認識の浅さ、狭さに気づかされた次第です(汗)。
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形式: 単行本 Amazonで購入
タイトル通り、グロテスクな詩が多い。
中也賞を受賞したとはいえ、決して「叙情的な詩」が多いわけではない。
むしろ即物的な詩が多い。

辺見庸がこの詩集で試みているのは、
「力」を持たなくなった「言葉」の再生だろう。
時にアジテーションのように言葉が叩きつけられる。

 秋立つ宵のこと
 蒼穹を西の方によこざまに
 一個の生首が飛んでいった
 軍鶏のちぎれた頭みたいな
 筋張った人の首であった
 紺瑠璃の空を
 東から西へ
 首がわたりきるのに
 三分と四十一秒を要した
 その間赤いものは
 なにも滴ることはなかった(秋宵)

いわゆるリリシズムとは異なる、攻撃的な抒情性がここにはある。
読んで心地よくなるのではない。
心がひっかかれるのだ。

本来、辺見庸は「詩人」ではない。
現代詩壇の中に居ないからこそ書けた作品群ではないだろうか。
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