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詩学 (岩波文庫)
 
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詩学 (岩波文庫) [文庫]

アリストテレース , ホラーティウス , 松本 仁助 , 岡 道男
5つ星のうち 4.3  レビューをすべて見る (7件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

出版社/著者からの内容紹介

アリストテレースの『詩学』は悲劇の機能・構造を重視し,英雄をわれわれと同じ人間として扱い,神・運命などギリシア文学の伝統的な要素や道徳観を考察の対象から省くことによって文学理論としての普遍性を持つにいたった.後世のヨーロッパ文学,特にフランス演劇に大きな影響を与えたホラーティウスの『詩論』を併収.

登録情報

  • 文庫: 356ページ
  • 出版社: 岩波書店 (1997/1/16)
  • ISBN-10: 4003360494
  • ISBN-13: 978-4003360491
  • 発売日: 1997/1/16
  • 商品の寸法: 14.8 x 10.6 x 1.8 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.3  レビューをすべて見る (7件のカスタマーレビュー)
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59 人中、58人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By カスタマー
形式:文庫
アリストテレスの悲劇論として有名な詩学が収められています。
訳のすばらしさもさることながら、それ以上に驚かされるのは
目が眩むような注の量と、巻末の分厚い解説です。
アリストテレスのような極めて難解で時代背景も全く異なる哲学者は、
単に原文を読んだだけでは理解できないことが多いですが、この解説は、
つまらない史実を列挙して、誰でも分るように<大意を要約するというような従来の付録の域を出ない解説とは違い、
詩学の本格的な注解として読めます。それでいて、文体は平易、かつ
明確で初心者でも十分理解できるように配慮されています。

この本のあとに、ニーチェの「悲劇の誕生」を読むと、二人の偉大な
哲学者の「悲劇」に対する考え方の相違が良く理解できると思います。

このレビューは参考になりましたか?
42 人中、40人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:文庫
 本書は、アリストテレス(B.C.384-322)の『詩学』とクイントゥス・ホラーティウス・フラックス(B.C.65-8)の『詩論』とが、カップリングされている。何故時代も異なる二人の著作が一冊に収められているかというと、両作とも、後世の(もちろん現代の)、美学に大きな影響を与えているからにほかならない。

 特に、アリストテレスの『詩学』は、「悲劇論=文学・演劇論」という射程だけではなく、広く「美学芸術論」において重要であり、そしてさらに(過去から争点である)、「カタルシス(浄化)」と「ミーメーシス(模倣)」については、「美学芸術論」以上の広い意義を、現代になって特に、投げかけているように思われる。それは、先の語を、精神医学や一般会話の中においても、時々用いられている点から窺えよう。

 アリストテレスの翻訳は、読み下すとなると、骨が折れることもあるが、本書の訳文は、とてもスムーズで良い。さらに、他のレヴュアーの指摘どうり、訳文・訳注・解説が非常に良いことも、付け加え大いに強調したい。

 美学はもちろんのこと、「心がなにかを感ずる」という現象に興味を抱く方に、ぜひとも手にとってもらいたい、重要な古典である。
このレビューは参考になりましたか?
7 人中、7人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:文庫
哲学書は哲学を専攻する者が訳すのが一般的である。しかし哲学の専攻者には語学に疎く、まともに訳せもしないのに、
やたらと難しい用語を連発したり、原語から訳すのが当たり前なのに、数多くの外国語訳を参照したと自慢げに書いている者が多い。
そのような中、本書は文学を専攻する者による訳註であり、読みやすさの点では、同書の翻訳の中でも一番と言えるだろう。
ただ、「さきに」「わたしたちは」「じじつ」「・・・にかんしては」などなど、不必要なひらがな表記が多く、これは読みにくい。

註釈はかなり詳しい。しかし引証箇所を伝統に従ってベッカー版のページと行数で表しているが、ギリシア語がローマ字転写されているのは読みにくいし、
翻訳ではギリシア語の長短母音を区別して訳してあるのに、ローマ字転写では長母音記号を付していない長母音もあって、これも読みにくい。

更に、カタルシスの様々な解釈については「アリストテレス全集」所収の今道訳を参照するように註釈をつけている一方で、
喜劇の起源であるパリカや第18章での悲劇の4つの構成要素については、何故か今道による同箇所への解釈を黙殺している。
また、第17章で普遍的筋書という意味不明の言葉で説明をしようとしたために、歴史と詩との差異を述べて、
詩は普遍的に語るという第9章の普遍とが違うと間違って解釈してしまっている。両者は同じものである。

一般向けには、文庫版で読みやすく、しかも註釈も解説も充実しているという点では優れたものであると評価はできる。
しかしより進んでアリストテレースを勉強しようとするなら、他の翻訳を参照しなければ片手落ちになってしまう。
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