記者クラブとは、政府の都合いいように報道をコントロールするために
温存されたシステムであり、そういった意味では情報統制の装置であろう。
また、記者クラブメディアは優先的、かつ独占的に情報を得ることに汲々とし
非記者クラブメディアを排除することで、その既得権を守ろうとする。
世界でも珍しい記者クラブというシステムが機能している限り、
報道は本来の使命である、権力をチェックするという機能を放棄したも同然ではないか。
政権が交代し、一旦は開放に向かうかと思われた記者会見も
官報の抵抗により一部しか実現されず、
菅総理の誕生により、後退してしまった印象さえある。
しかし日頃、記者クラブメディアにしか接することのない者は、
その存在すら知らされないのだから事は深刻だ。
本書は、そんな強固な記者クラブという壁に阻まれながらも、
ツイッターやUSTといったネットでの武器を引提げ、
唯一点、記者会見の開放を目指し、
日々ゲリラ戦を続けるフリーライターの渾身のルポである。
280ページ超と、新書にしては分厚いが一気に読める。
決して中身が薄いということではなく、ユーモアあり、イラストありで
読み始めたらページをめくる手が止められなくなる一冊である。