2001年に発刊された『ぼくらはみんな生きている』の改題文庫版です。
ただ私は、2003年に文庫化された『ぼくらはみんな生きている』を持っておりまして、
今回「わー坪倉優介さんが新刊出してる!その後が読める!」と早とちりしてしまい、
購入後、帰宅してから内容が同じと知り、非常にがっかりしました…。
ちなみに2003年の文庫版の表紙は、坪倉さんの手による鬼灯のデッサンで、
今刊と内容は同じなのに、表紙もタイトルも違う訳です。新刊と思ってしまうのは私だけでしょうか?
この原因は作者ではなく、出版社の売り方にあると思うのですが。その意味で★3つです。
でもこれが初読みになる方には、素晴らしい本だと申し上げておきます。★5つ!
あるイベントで坪倉さんと知り合ったという俵真智さんが、この本の解説で
「人は体験し感動する時期にはそれを表す言葉が足りず、言葉を獲得した時にはその感動を無くしている」
というようなことを仰っていますが、その通りだと思います。
その意味で、18歳で様々な初体験をすることになった作者の正に「体験談」は、貴重であり興味を引かれます。
印象的だったのは、一人暮らしを始めた坪倉さんが「青いご飯があってもいいはずだ」と思い、
かき氷のシロップを使ってお米を炊くところ。ジャーのご飯にしゃもじを入れる時に、
「地球にスコップをいれるようでどきどきした」と書いておられます。
こんな独特な感性は、なかなか見られないと思います。