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本書は、そんなタクシー運転手の記憶力を脳科学的に解析したマグワイヤの研究の紹介から始まる。その興味深い研究の結果、タクシー運転手の脳のある部分が一般の人よりも大きく、しかもそれはベテランの運転手であるほど大きいという驚くべきことがわかった。
よく年をとると記憶力が衰えるといわれるが、この研究は成人した後であっても鍛えれば記憶力がよくなることを示している。しかし、そうは言っても成人して年齢を重ねるごとに記憶力が落ちていくのを感じるわけだが、脳科学は脳の構造にあわせた3つの「記憶の仕方」があることを教えてくれている。それは(1)何度も失敗を繰り返して覚える、(2)きちんと手順を踏んで覚える(易しいものから難しいものへ)、(3)まずは大きく捉え、最初から細部にこだわらない、である。年齢と共に「丸暗記」する能力は衰えていくが、この方法を用いれば記憶力は鍛えられる。
本書は記憶に関する脳科学の興味深い研究を、歴史に沿ってわかりやすく紹介している。また「テストの直前に詰め込み勉強をするなら徹夜するよりも早起きして勉強した方が良い」「テストの前に風邪薬を飲むと記憶していたものが思いだしにくくなる」など、記憶力に関するアドバイスもかなり具体的だ。
文章も読みやすく、必要な生化学や脳科学の基礎知識もわかりやすく解説してあり、記憶のみならず広く脳科学に興味を持っている人にお勧めできる。(別役 匝)
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最も参考になったカスタマーレビュー
68 人中、66人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
学者ではない自分に記憶の仕組みを科学的に理解させてくれる本,
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レビュー対象商品: 記憶力を強くする (ブルーバックス) (新書)
だいたい記憶力について、関心をもつきっかけは、自分が「もの覚え」が悪くなったなとか、どうして、あの人は色々と覚えているんだろうとか、そういったことがきっかけになって、「手っ取り早く覚える方法は無いかな?」と考えて、まず、「記憶術」や「記憶法」に関連する書籍を読み始める。そして、記憶術などの書籍を読んで、実践してみても、なかなかうまく活用できず、今度は、「記憶の本質って何だ?」と記憶自体に疑問を持ち始め、記憶に関係する書籍を読み始める場合が多いと思う。かく言う自分も、このステップを経て、「記憶力を強くする」にたどり着いた。この本は、どのような経過で脳がものごとを記憶していくかということに焦点を絞って、脳が記憶していく仕組みを書いているので、私みたいな経過をたどってから、読む者にとっては、役に立つ。 この本を読んでから、あらためて「記憶法」や「勉強法」の本を読み返すと最初に読んだ時よりも内容の理解が促進される。 「最新脳科学が教える 高校生の勉強法」は、「記憶力を強くする」をやさしく書いているので、勉強法に役立てる目的なら、「最新脳科学が教える 高校生の勉強法」を、記憶の仕組みをさらに詳しく理解したいなら、「記憶力を強くする」を読めば良いと思う。
171 人中、161人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
驚きと納得、オヤジが変わった,
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レビュー対象商品: 記憶力を強くする (ブルーバックス) (新書)
【この本との出合い】長女が進学する高校の入学前課題で「理科の読書感想文」に指定されていた本の1冊でした。 従って中学生にも充分に理解できる内容と言うことです。 それを「文系オヤジ」が娘から取り上げて読んでみました。 【オヤジが変わった】 「脳細胞がどんどん死んでいるんだから、新しいことが覚えられないのは仕方がない」 脳と体の健康を保つ、と言う意味でも「ものを覚えよう」という意欲を掻き立ててくれました。 【英語学習に活かす】 とも思っていたそんな私の学習に唯一抜けていたのが英文の暗記、暗唱です。 英語の通信教育の月例課題のスコアも、やや右下がりの高原状態から脱却し、点数面では短期間にブレークスルーしました。 【オヤジの共感】 最先端の脳科学でも、「意欲」「努力」が尊い、とする結論は大変共感が持てました。 いやぁ~、文系オヤジにもこの「脳科学」の本は面白かったし、随分得をしました。本書の著者の若き研究者に多謝。
44 人中、42人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 3.0
良書だが・・・,
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レビュー対象商品: 記憶力を強くする (ブルーバックス) (新書)
この本を読んだあとに「進化しすぎた脳」「海馬」も併せて読んだのですが、そちらがあまりにも素晴らしい内容だったので本書の価値が下がってしまいました。“記憶力を強くする”というタイトルのわりにはそのことに特化されていないので、専門知識のない人が気軽に読むならあとの二冊の方がいいと思います。 というのも、本書の中身の半分くらいは脳が記憶をするメカニズムについての話で、専門用語が多くあまり興味をそそられない箇所も幾分あったからです。 それでも内容は充実していますし、興味のあるところだけとっても充分楽しめるので、記憶のメカニズムについて科学的なところからしっかり勉強したい人には文句ない内容だと思います。
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