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最も参考になったカスタマーレビュー
6 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
落語と語学学習,
By akrk (沖縄県) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 記憶する力 忘れない力 (講談社プラスアルファ新書) (新書)
あんなにたくさんのお話をどのようにして記憶することができるのだろうとずっと思っていたので購入。驚いたことにお話を記憶していく作業は國弘正雄氏が提唱する語学学習の方法とほぼ同じである。つまり、 「ひたすら声に出す(國弘さんのいう只管朗読)」と「ひたすら書き出す(只管筆写)」を反復すること。 談志師匠が絶えずおっしゃられたという「声に出せ、音で覚えろ」は近年の語学学習界隈では最重要のこととされていますし、 何といっても古参真打が若手真打に言ったという「(落語が)いよいよ体に入ったね」との言葉は 言語を「理解する」のではなく「使える」ようにするための必須条件を言い表しています。 こんなところで落語と語学学習が繋がるとは、と驚いた次第。 ちなみに國弘正雄氏の著作では以下のものがあります。 國弘正雄國弘流英語の話しかた 國弘正雄・久保野雅史・千田潤一英会話・ぜったい・音読 【入門編】―英語の基礎回路を作る本
12 人中、8人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
片手に覚悟、片手に能天気,
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レビュー対象商品: 記憶する力 忘れない力 (講談社プラスアルファ新書) (新書)
ダマされるな。談四楼に。記憶術や暗記法の指南書では全然ないのだ。この本は。 ダマされるな。新書ブームに乗った出版社の戦略に。 「品格」や「○×力」と銘打った 空虚な凡百の新書の群れに埋もれてしまうには、あまりに惜しい。 古典落語と云う膨大な数のテキストを、 落語家はどのようにして記憶するのか。 などの記述はあるけれど、同書の肝は、そこにない。 若き日の著者が、師匠立川談志から、 演目や了見、世の中の渡り方など 落語家のすべてを、どのように叩き込まれてきたか。 希望と絶望、常識と非常識。 記憶と忘却。笑いと涙。喜楽と怒哀 こうした相反する事どもと 一人の落語家が、どう折り合いをつけてきたか。 このうえなく柔らかい筆圧で、 限りなく莫迦莫迦しく、おかしく、哀しいエピソードが描かれる。 この本は、立川流落語家のスラップスティックストーリーでもある。 師匠兄弟子ベテランたちから口伝で教わった噺を 若く青々とした落語家が、脂汗を流しつつ、はらわたへと刻み込み、 口中が苦くなるまで反芻を繰り返しつつ、一言一句を血肉にする。 見習い、前座、二つ目は、多くの演目を覚えなければならないが、 それ以上に身に付けなれければならないことは多い。 演目を数多く覚えたことで人気や収益が担保されるわけではない。 厳しさや悔しさのため、ココロが蝕まれたり、 時には病んでしまうこともあるかもしれない。 だから、大切なのは懐に刃物を呑むほどの冷徹な覚悟と、 それ以上に強力なノーテンキさだろう。 覚悟だけでは殺される。 ノーテンキだけでは、のたれ死に。 来る春、 不安と希望を胸に新しい世界へ踏み出そうとする若い方々に一読をお薦めしたい。 かつて、成人の日の朝刊に掲載されていたサントリーの広告、 「諸君!この人生、大変なんだ」と 山口瞳先生が締めくくった、かのエッセイと同じ味が、 そこかしこに感じられる。 同じ立川流の二つ目さんが自身のブログで、同書の感想を一行で書いていた。 「スッと読めて楽しい一冊であります」――。 あのなあ。
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